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2011年10月24日 月曜日
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《Diary 2006年1月》

2006年1月31日 火曜日

午後は4時間近くPANSYの会議。いつもながらプロフェッショナルだなぁと思わせるM社HさんとS先生の応酬は勉強になった。JASからreviewer Cの正しいコメントが届いた。コメントは2つだけで、これなら確かにa fewだと納得。早速改訂、返事を作成して共著者に送付。あとは電脳でbackgroundとforegroundの色を入れ替える方法を調べたら意外とあっけなく発見。しかし、今あるカラーマップだと白黒を入れ替えることしか出来ないようだ。まぁ差し当たっては問題ないからいいか。


2006年1月29日 日曜日

Review commentを眺める。Reviewer A,Bについては計3つのコメントで対処も可能なものばかり。問題はreviewer Cで2ページにわたってびっしり。しかし読み進めていくとどうもおかしい。明らかに他人の論文に対するコメントだった。というわけでeditorにその旨メールで送る。笑えることにreviewer Cの最後のコメントが「extra moneyを払ってこの図をカラーにする意味があるのか?これはreviewerとしてではなく納税者としての叫びだ。」だった。


2006年1月28日 土曜日

JASからacceptの返事。あぁ良かった。しかしpending a few minor revisionsという但し書きがついていて、見てみると全然a fewじゃない数のreviewerからのコメント。まぁ前向きに考えて頑張るしかないが。


2006年1月26日 木曜日

本郷に行って来年度の研究計画についてS先生と相談。追加の研究項目1つと解析手法1つを提案された。追加の研究項目については慣れ親しんだ話題なので特に新しい準備はせずにすんなり入れそう。追加の解析手法については要勉強だが、実際に必要になるのは早くても夏以降なのでとりあえず保留。何はともあれ、やらなきゃいけないけどやる気が起きなくて保留している事柄をさっさと終わらせねば。PANSY関連では毎日多数のメールが飛び交っている。昭和基地で作業中のAさんも大変そうだが、それに対応しているTさんも本当に大変そうだ。ハードウェア関連では俺は手伝いようが無いしなぁ。


2006年1月24日 火曜日

天気の原稿の改訂稿をY先生に送付。金曜日に来年度の研究計画についてS先生と議論するので計画書作り。途中まで。あとはいくつか問い合わせに対応して終わり。最優先のお仕事を後回しにしてきたけど、さすがに今週中にはどうにかしないとまずいかなぁ。それにしてもフロアに人がいない。


2006年1月23日 月曜日

未だにテンション低いけどまぁぼちぼち。SOLAに論文投稿。さてどうなるか。あとはPV budget関連の論文をいくつか眺める。風の場をrotational and irrotational partsに分けている論文が多かった。重力波が陽に現れないようなデータなら、確かに通常の水平風成分とlocal Hadley cellやmonsoon circulationを分離するのに有効な手段だと納得。でもほとんどの論文が定常を仮定できるくらい長期の時間平均を取ってバランスの議論をしている。どうやら現在のMLMを用いた研究の活路はやはり時間発展を取り扱うことにありそうだ。

マリナーズ・長谷川が引退発表。最初に道を切り開いたのが野茂なら、最初に日米の架け橋を務めたのは長谷川かなという気がする。アメリカに行ってから確実に進歩したのも素晴らしい。お疲れ様でした。日ハム・岩本も引退。こちらはうーん、という感じだけど。


2006年1月22日 日曜日

DMVの紹介番組を見た。なかなか面白かった。来年度にはどこかの路線で走っている可能性もあるそうだ。連結が可能になってしかもターミナル駅に直接乗り入れできるのであれば、採算の取れなかった地方路線にとってはかなり有効かも。まぁ廃線にするはずだった線路・駅を維持する保守点検維持費とか、バス路線との共存をどうするのかなど疑問もあるけど、頑張ってほしい。そういえば踊る大捜査線では異なる線軌に乗り入れる車輌の話が出てたなぁ。あっちはどうなってんだろ。


2006年1月19日 木曜日

どうにもテンションが低い。


2006年1月18日 水曜日

西尾維新のきみとぼくの壊れた世界読了。見事な壊れっぷり。

午前中は研究談話会で発表。それなりに関心を持っていただけたようで良かった。


2006年1月17日 火曜日

西尾維新の零崎双識の人間試験読了。戯言シリーズの裏側の物語。戯言シリーズよりさらに人間離れしてます。面白いけど。

今日は1日中発表用スライド作り。


2006年1月16日 月曜日

MP3プレーヤーがまた壊れた。もういい加減にしてくれ、コウォンジャパンのiAUDIO U2。仕方ないから新しいのを買うか。

今日は各種雑用。出張報告書を作成。JMSJの著者校正原稿が届いていたので校正して送付。天気の原稿を書いてY先生に送付。あとはメールの問い合わせにいくつか対応。明後日の談話会で発表なので、明日はスライド作りに追われる予定。


2006年1月14日 土曜日

サバンナのホテルを13日朝5時にチェックアウトして自宅に14日午後6時に到着。正味23時間。やっぱ東海岸でなおかつ乗換えがあると遠い。出国の際にUS Visitとかいう変なカードを作らされた。指紋と写真を撮ってボーディングの際のチェックに使われていた。新しいシステムだろうか?


2006年1月13日 金曜日

西尾維新のネコソギラジカル下巻読了。戯言シリーズ完結。お話の奇怪さからすると考えられないようなハッピーエンド。何はともあれ楽しいシリーズだった。次作に期待。


2006年1月12日 木曜日

Chapman conference最終日。午前中は自分のポスターで一杯一杯。結局話を聞いてくれた人は4人だけだったけど、Rhinesさんが興味を持ってくれたのは良かった。このあたりの話のスペシャリスト集団であるケンブリッジの人が誰も来なかったのは残念だったけど。午後の話では、多少なりともついていけたのはBlackさんの話だけ。最終昇温のオンセットを基準にコンポジットを作成すると、北半球では対流圏に及ぶ東西風速の急激な変化が見られるのに対して、南半球ではその変化がかなり緩やか。自分の研究に絡ませると、放射起源か波動起源かといった違いを反映しているのかもしれないなぁと思って見た。最後のパネルディスカッションも結局話についていけず。


2006年1月11日 水曜日

Chapman conference3日目。最初はMcIntyreさんのHow cavity-like is the winter stratosphere?。成層圏におけるロスビー波の反射や共鳴が大事だよという話。Resonant triadの話はHさんの研究などでも聞いたけど、それが2002年の南極オゾンホールスプリットに関わっているというのは全然認識してなかった。やっぱりJASの特集号読まなきゃ駄目だ。ポスターセッションではまずサクラも兼ねてMaejimaくんの発表を聞く。冬の日本海の寒気の吹き出しで収束域ができ、その前線上でmeso-α・βスケールの擾乱が発達するということで、その原因を調べるという話。前線状の基本場を与えて準地衡渦度方程式を数値的に解くと、meso-αスケールの傾圧不安定解とmeso-βスケールの順圧不安定解が出るそうな。わかりやすい話だったけど、その空間スケールで準地衡でいいのかという根本的な部分の説明が不十分だった。その後はKnoxさんのtropical/high-latitude dynamical connections in the winter stratosphereという話を聞いた。PWBによって赤道域から引きずり出されたnegative PV airが局所的な慣性不安定を引き起こすそうだ。慣性不安定といえば対称不安定の代表選手だけど、東西非一様な慣性不安定の場合に例えば鉛直スケールなどはどうなるかなどは興味のあるところ。QBOの位相によっては慣性不安定領域が極渦近辺まで拡がることもあり、ひょっとしたらHolton-Tan mechanismになんらかのsuggestionが出来るのでは、という面白そうな研究だった。

その次はBaldwinさんによる環状モードのレビュー的な話。要するに、AOの理解にはStratosphere-Troposphere couplingの理解が必要、といったところか。Ambaumさんは環状モードとジェットの関係というような話。成層圏と対流圏のジェットがつながっているかどうかによって、成層圏渦位アノマリの対流圏への影響の出方が変わってくるそうだ。Black (2002)あたりでやってた話と似たようなものだろうか。また、成層圏と対流圏のジェットがつながっているかどうかはプラネタリ波の成層圏への伝播にも関わってくるし、ジェットがつながりやすい大西洋域とつながりにくい太平洋域という東西非一様性の問題にも関わってくるので、きちんとフォローしておく必要がありそうだ。

午後一はHayashiさんによる球面上のジェット形成と球面ロスビー波の関係というような話。大円に沿って伝播する球面ロスビー波による角運動量輸送とエネルギーカスケードがキーワードか?発散が入ることによって何がどう変わるかというあたりは最早ついていけず。Ishiokaさんはβ平面上におけるジェットの非対称性の話。もうさっぱり。最後はSmithさんによる小規模擾乱からのジェット形成というような話。本質的なところはよくわからんかったけど、通常の(full) resonanceに対してnear resonanceという概念は初めて聞いたのでちょっと面白かった。


2006年1月10日 火曜日

Chapman conference2日目。午前中はポスターセッションだけ参加。Ogiさんのsummer NAMの話では、現象のタイムスケールの部分が気になった。その後はAthanasiadisさんのTransient eddies and teleconnetion patternsという話を聞いていたけど途中で時間切れ。

午後はどうにも体調が悪くてあまりまともに聞けず。Shuckburghさんの話くらいはちゃんと聞きたかったんだが。夜のconference dinnerとその後のセッションはキャンセル。


2006年1月9日 月曜日

Chapman conference初日。最初の講演はLeeさんによるJets in the atmosphereというreview talk。これはオゾンホールと極夜のラインの明確な対応を示した1996年の論文を書いたLeeさんと同一人物だろうか?内容はジェット形成のレビューとジェットの分離に関する研究紹介。フェレル循環のところでラグランジュ的な描像との違いに全く触れなかったせいか、フェレルセルについて説明しろという茶々が入っていた。しかし改めて考えてみると意外と難しい。オイラー平均では間接循環でラグランジュ平均では直接循環とか、温暖前線部分の上昇が寒冷前線に伴う下降よりも高緯度側にあるとか、極向き熱フラックスとオイラー平均子午面循環に伴う熱輸送を比べると熱フラックスの方が大きくそれが傾圧不安定の結果、といった説明の仕方はあるけど、それで本当に説明したことになるんだろうか。当たり前のように思っていたけどもう一度整理しなおしたほうが良さそう。ジェットの分離については、自転が早くなるとハドレーセルがあまり高緯度側に伸びなくなり、その角運動量保存で形成される亜熱帯ジェットも低緯度側に寄り、風速も弱くなることから、中高緯度に形成されるeddy-driven jetとの区別が明確になる、というような話で、現在の地球の自転速度はsingle jetとdouble jetの遷移領域にあるという話だった。それはその通りだと思うんだけど、Nさんのmidwinter suppressionの話なども考えると、その微妙な遷移領域の中で、表面付近の風速場で決まる海洋前線の位置、その海洋前線に強く依存するストームトラック、ストームトラックとジェットの位置関係といった相互作用の結果として実際には決まっていると思う。今日の話では唯一ついていけた話だった。

休憩を挟んでSwansonさんのBifurcation dynamics in storm track systemsという話だった。タイトルから、ダブルジェットのときに傾圧波の活動が一方のジェットに捕捉されて云々というような話かと思ったら、気候モデルで初期条件の与え方によって活発・不活発な傾圧波活動の2つのレジームに分離するという話だった。確かに気候モデルが初期条件に強く依存して結果が変わるようでは困るよなぁ。実験で与えている初期条件の違いが果たして現実大気の持つ変動性の中に収まっているのかどうかはよくわからんかったが。次はHaynesさんによるTransport properties of jets in baroclinic systemsという話。はっきり言ってよくわからなかった。傾圧波活動に伴うPV混合域とその上のeddy-driven jetに伴うmixing barrier領域の遷移高度が云々という話だったけど、実験設定の部分で既に話についていってなかったのでちんぷんかんぷん。印象に残ったのは、wave breakingに伴うmixingは"All or nothing."でpartial mixingというものは存在しない、という言葉かな。午前の最後はDunkertonさんによるPV staircases in rotating stratified fluidsという話。これもさっぱりついていけず。渦位ジャンプが波の捕捉領域、あるいはmixing barrierとして重要なのはわかるんだが……。

午後はWallaceさんによるThe annular modes: a primerという話。眠気に勝てず途中退室。その次はPaulによるOn the zonal structure of the annular modes。セクターを分けてEOFを行うと、AOだったりNAOだったりということが起こるが、それをもっと系統的に行い、セクターの経度幅0の極限でも極と中緯度のシーソー構造は存在するといっていた。その構造が傾圧的な構造をしているという話の部分はよくわからなかったが。その後はポスターの概要紹介。俺同様イントロのファイルを送り忘れた人も僅かながらいて一安心。

最後はビール片手にポスターセッション。まずはLeeさんのQuasi-periodic poleward propagation of zonal mean anomaliesを聞いた。帯状平均東西風アノマリの極向き伝播は、南北半球の違いはあれど、Aさんの行っていた話と同じ。こちらもやはりsingle & double jetsの遷移に対応するそうだ。それを簡単なモデルで再現していて、そのメカニズムはQBOと同じようなものという話だったんだけど、そこはちょっと異論あり。中緯度になると地衡風平衡のせいで背景風は一定ではなくシアを持つと考えるべきなので、赤道QBOと仮にメカニズムが同じでも話はそんな単純にならないと思う。その次に聞いたのはSchwierzさんによるRossby wave dynamics - case studies and climatologyという話。通常の緯度円に沿ってではなく等渦位線にそってのホフメラーを書いて、波の伝播がより明確に見えているという話をしていた。等渦位線がconvoluteしている部分については単なる平均操作でconvolutionを消してしまう、というのはちょっと不満。ただ、等渦位線の長さを経度の関数としてプロットし、wave breakingの指標にするというのはいい考えだと思った。Postel and Hitchmanのwave breaking frequencyとの対応を見てみたい。まじめに聞いたのはそれくらい。トロントで一時期同室だったDmitryが来られなくなったのは残念だった。


2006年1月8日 日曜日

篠田真由美の螺鈿の小箱読了。幻想ミステリだかホラーだかの短編集。好きな人は好きかも。

昼頃家を出て、現地時間の午後7時頃にサバンナのホテルにチェックイン。やはり時差14時間はつらい。とっととバタンキュー。タクシーの運ちゃんの英語がほとんど聞き取れない。トロント行ってちったぁましになったと思ったのに元の木阿弥。デルタ航空はチェックインから機内サービスまで全体的にレベルが低かった。


2006年1月7日 土曜日

ポスターはいろいろ妥協した末にようやく完成。A0プリンターのご機嫌が良かったのがせめてもの救い。予算書も怪しいながらどうにか作成して送付。現地の天候を調べてみると、絶対東京よりも暖かいだろうと思っていたが微妙。

清涼院流水のぶらんでぃっしゅ?読了。なんとなく東野圭吾を思わせる内容に清涼院流水お得意の言葉遊びをミックスしたような感じ。まぁまぁ面白かった。


2006年1月6日 金曜日

Chapman conferenceのポスター発表者は2分間のポスター紹介を行うためにスライドのPDFを12/20までに送らなければならなかったことに今日気付いた。仕方ないからフラッシュメモリで持っていって向こうでアップロードさせてもらえたらするかな。ポスターの方は8割くらいまでどうにか作った。続きは明日。あとは環境研絡みの予算書をアメリカに行く前に書かなければならんのだが、マニュアルを見ても書式がまったく理解できない。飛行機の中まで引きずることになるかも。


2006年1月5日 木曜日

二階堂黎人のカーの復讐読了。アルセーヌ・ルパンの出てくる二階堂黎人の好きそうなミステリ。トリック等はまぁ可も無く不可も無くといったところだけど、下手な翻訳のような文章はやめてほしかった。

S先生から論文のコメントがきたのでそれに基づいて改訂し、共著者に送付。1月中には投稿の予定。相変わらずポスターを作る気分にならないので先に18日の談話会の発表内容を考える。成層圏大気循環の描像ということで概論的な話をする予定。ポスターをあと2日で仕上げなければならないところまで追い詰められたので、さすがに明日はやる気になるだろう。


2006年1月4日 水曜日

本日仕事始め。年末年始にぐうたらしてたおかげでポスターの準備はほぼ0。でもやる気が起きないので、談話会の発表者探しや公募書類の提出などの雑用。

瀬名秀明のデカルトの密室読了。ロボットの心の問題にミステリを絡ませたような作品。ただでさえトピックが難解なのに、時間軸が逆行するような面倒な仕掛けもあって話についていけない。ロボットの心の問題を取り扱った部分だけで読んでみたい。


 
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