2004年8月25日 水曜日
アテネ五輪も後半戦。今日はシンクロ・デュエットで銀、野球で銅を取ってメダル総数が史上最多に。でもそれよりも嬉しかったのは男子棒高跳びで沢野が予選通過したこと。昨年の世界選手権では予選を通過したのに決勝前に怪我をして出場できなかったので、今回は雪辱戦。日本記録を更新して5m85くらいを跳べばメダル圏内だと思うので頑張って欲しい。シンクロの中継を見ていたら、「日本はロス五輪以来ずっとメダルを取っているけど金は1度も無い、シンクロ界のレッドソックスだ」とか言われていた。ヤンキースに勝てないレッドソックスの悲哀が……
2004年8月22日 日曜日
アテネ五輪10日目。女子マラソンで野口が金、男子ハンマー投げで室伏が銀、女子ソフトボールで銅、体操男子種目別あん馬で鹿島が銅。女子マラソンではラドクリフが途中棄権。怪我から復帰して以降、10000mでは素晴らしい記録を出していたけど、マラソンは初めてだったし、暑さの中でのマラソンも初めてだったからまぁ仕方なかったんだろう。結局、五輪では速い人ではなく強い人が勝つということが証明されたということか。室伏は前回、前々回の世界選手権に続いて今回も金に届かず。調子の波が小さくて安定しているから必ずメダル圏内には入るんだけど、そのときにたまたま絶好調だった人に負けてしまうというパターンが続いている。84mを安定して投げられるくらいにならないとダメということか。しかしこれで陸上でメダルを確実に取れそうなものは終わってしまった。あと可能性があるのは、男子マラソン、男子4×100mリレー、(出場するなら)男子200mの末続くらいか。
2004年8月21日 土曜日
アテネ五輪9日目、競泳は最終日。男子400mメドレーリレーで日本は銅メダル。オーストラリアが予選落ちというポカをやらなかったらどうなったかなぁとは思うけど、とりあえずメダルラッシュの最後を飾った。自転車男子チームスプリントでは銀、ヨットの関・轟組は銅。この先もまだ女子レスリングなどがあるからメダルの数はまだまだ増えそう。しかし、陸上男子100mの末続と朝原は共に2次予選敗退。特に末続は比較的楽な組に入ったから通過するだろうと思ったんだが甘かった。末続は200mにはエントリーしてるんだっけ?ケンデリスがいないからどう考えても200mの方がチャンスは大きいんだが。
2004年8月20日 金曜日
アテネ五輪8日目、柔道は最終日。男子100kg超級の鈴木、女子78kg超級の塚田が揃って金。結局日本柔道は14種目のうち8種目を制する。過去最多が4種目だったんだから大躍進。競泳女子800m自由形では柴田がまさかの金、女子200m背泳ぎで中村礼子が同着の銅メダル。柔道、競泳共に見事なメダルラッシュ。ふと気付いたのが、カナダって意外とスポーツ弱いんだなということ。ここまで金メダルは0。アメリカとはいかないまでもオーストラリアと競うくらいのメダルは獲得するのかなと思ってたんだけど。日本の方がカナダよりもスポーツ大国といわれてもどうもぴんとこない。
イチローが復帰戦でいきなり3安打。ア・リーグで打率2位につけるメルビン・モーラがイチローのことをunbelievable
batterと評していたが、本当に凄いなぁ。欠場する予定だった昨日の試合は雨天中止になるし、天も味方につけたというやつか。
2004年8月19日 木曜日
アテネ五輪7日目。柔道女子78kg級で阿武が悲願の金、男子アーチェリーの山本は銀。柔道男子100kg級の井上康生がメダル無しに終わるとは夢にも思わなかった。今大会の全競技を通じた日本選手の中で金メダルが最も堅い選手だと思っていたのに。2試合連続一本負けなんて人生初めての経験なのでは?単に調子が悪かっただけなんだろうか。競泳男子50m自由形ではポポフ、ファンデンホーヘンバンドがまさかの予選落ち。米国のゲーリー・ホールと合わせて3強だと思っていたのに。北島は泳法違反だと騒いだ米国のピアソルは男子200m背泳ぎでトップでゴールしたのに失格。人を呪わば穴二つとはこのことか、と思ったら失格は取り消されたらしい。
2004年8月18日 水曜日
アテネ五輪6日目。今日も日本はメダルラッシュ。柔道では女子70kg級の上野が金、男子90kg級の泉が銀。すっかり忘れてたけど瀧本は代表から洩れたんだったな。競泳では男子200m平泳ぎで北島が2冠となる金、女子200mバタフライでは中西が銅。北島の2冠達成は日本人初の快挙。ちなみに銀をとった無名の選手はまだ15歳だそうだ。女子の15歳でも結構驚きだけど、男子の15歳なんて全然体が出来ていないだろうにびっくり。
トロントに帰ってからも涼しい日ばっかり。この夏はこのまま人生で初めて気温30度を経験しないことになるんだろうか。
イチローが頭部死球で途中退場。ぶつけたのはロイヤルズの聞いたことも無いルーキーピッチャー。年間最多安打記録更新には1打席でも多く打席に立たないといけないのになんてことをしてくれるんだ。
2004年8月17日 火曜日
アテネ五輪5日目。柔道女子63kg級で谷本が金、競泳男子200mバタフライで山本が日本新記録で銀。山本は日本選手権では松田に負けたんだけど、本番に合わせてきたなぁ。さすが大ベテラン。ちなみに山本は現在、トロントから100kmほどのところにあるWaterlooで練習しているらしい。それ以外に目立ったところでは、競泳男子100m自由形でアメリカ勢が準決勝に1人も残れず。決勝に残れないのも史上初らしいので、準決勝にも残れないというのはかなり重症。しかもそのうち1人は今季世界最高を持っていたのに。
イチローが2試合連続先頭打者弾を含む4打数4安打5打点の大爆発。8月の月間打率が再び5割越え。年間最多安打記録を本当に更新しそうな勢い。この勢いが続いたら打率4割も見えてきそうだけどさてどうなるか。
新しいPCをどうするかあれこれ考えて、書類を極地研に提出。なんとか今月中に届いてセットアップとデータの復元を終わらせたいんだけどどうなるかな。
2004年8月16日 月曜日
アテネ五輪4日目。体操男子団体で金、男子100m背泳ぎで森田が銅。柔道は3日目にしてメダル無しに終わる。しかしこれで金5個となり、早くも前回大会に並んだ。
トロントに帰ってきてみたら、研究室に置いてあったはずのノートPCが無くなっているという予想外の事態。S先生に相談後、秘書のAnaさんに話をし、さらにUniversity
Policeに電話で被害を報告。メールやデータの大部分は復旧できるけど、それにしたって大損害。今月一杯くらいはまともに仕事できないかも。そういえば前回の出張時はカードキーを無くしてアパートに入れなくて焦ったなぁ。まぁカナダでの出張は帰国まで無い予定だけど。
2004年8月15日 日曜日
アテネ五輪開催中。たった今、北島康介が男子100m平泳ぎで金メダル獲得。アナウンサーはKazuki
Kitajimaと呼んでるけど。その他の日本勢では柔道勢が金3、銀1と好調なスタート。しかし柔道の中継というのは未だに一度も見ていない。少なくとも生でやっていないのは確か。また、中継の間に挟まれるCMがなかなか楽しい。朝寝坊した作曲家がコンサートホールに向かおうとして自転車に乗ったら五輪の自転車選手になったり、少女が何かに驚いて逃げ始めたらマリオン・ジョーンズになって走ったり、テニスのレッスン中に突然ビーナス(姉妹のどっちかはわからんが)になったり。他にも笑えるCMが結構あって笑わせてもらってる。ちなみに男子バスケの米国ドリームチームが初戦でいきなり敗れる。日本男子サッカーの予選リーグ敗退が決定。
2004年8月11日 水曜日
チェックアウトする際に荷物を預けて今日はCentral Pacific Stationの方で朝食。Daypassを買う際にまたもやという感じで変なのがちょっかいかけてくるけど無視してUBC行きのバスへ。本来なら#4か#17のバスでUBCのbus
loopまで直接乗り入れるはずなんだけど、工事中か何かで乗り入れられないということでblanca
loopというところで一旦降りてUBC行きのシャトルバスで構内へ。まずは目の前にあったbookstoreへ入ったけど、UofTと同じで気象関係の書籍がほとんどない。どうやらgeographyとenvironmentの間で埋もれてしまっているらしい。そこからまっすぐ歩くと目前に海の広がるrose
garden。さらに進むと人類学博物館。中はひたすらトーテムの嵐。そこから南の方にぐるりと回ると新渡戸稲造記念庭園。なんでも学会からの帰途、ビクトリアで客死した新渡戸博士を悼んで作られた日本庭園だそうだ。先日の中山庭園よりもこちらの方がはるかにいいと思ってしまうのは俺が日本人だからだろうか。その正面のAsian
Centreを抜けると何故かお寺の鐘みたいなのが2つもあった。UBCはUofTと違ってキャンパスが完全に外部から独立しているので、まさしく大学という雰囲気。むしろ、一般道が走りまくっている中に建っているUofTのSt.
Georgeキャンパスの方が特異なんだろう。建物もUofTに比べて全体的に新しそうに見え、いい感じのキャンパスでした。ちなみにTiffanyはここの出身だったはず。
帰りもblanca loopを経由して40分ほどでダウンタウンへ戻り昼食。荷物をピックアップしてバスを乗り継いで空港へ。Information
centreでもらったガイドによればBurrard×Dunsmuirで#98のバスに乗れと書いてあったのでそこまで行くのに約20分。そこから#98のバスでAirport
stationという停留所まで約30分。何のアナウンスもないので危うく乗り過ごしそうになった。そこで#424のバスに乗り換えて約10分で空港へ。ホテルから正味1時間ちょっと。これでC$3で済むんだから安いもんだ。念のためにかなり早く出たので離陸2時間前には出発ゲートに辿り着いてしまったけど。
2004年8月10日 火曜日
今日もGastownで朝食後、Daypassを買ってSeabusで海を渡ってNorth Vancouverへ。僅か12分の船旅。船はただひたすら座席があるだけでトイレすらなく味も素っ気もない。Lansdale
Quayでバスに乗り継いでCapilano Suspension Bridgeへ。Suspension Bridgeで吊り橋という意味なんだと初めて知った。約20分ほどで到着して早速吊り橋へ。やはり高所恐怖症にあれはしんどい。だったら来るなよと自分でも思わないでもないんだけど来てしまったものはしょうがない。吊り橋を渡ると熱帯雨林のようになっていて、その中にもご丁寧に木の間を吊り橋でつないだtree
top adventureなるものがあるけど、こっちはまぁたいしたことはない。熱帯雨林の中を一通りぶらぶらしてから再び吊り橋を渡って戻る。2回目はさすがに慣れたせいか多少は落ち着いたけどそれでも怖いものは怖い。戻った先ではpioneering
playersとか言って100年前くらいの衣装で歌と踊りを披露するアトラクションをやっていた。
再びバスに乗って15分くらいでGrouse Mountainへ。5分ほどskyrideというゴンドラに乗って山頂へ。山頂では各種のアトラクションが用意されており、特に面白かったのがLumberjack
Show。2人の木こり(?)が斧を使った的当てや高さ15mくらいの幹を使った木登り競争などをコミカルに行い、途中からは酔っ払い風の男が乱入して幹の天辺に登りハラハラドキドキのパフォーマンスの末、落ちる!と思った瞬間に命綱で脇に張られたロープで下に降りるというもの。特に、乱入者は身に付けていた装備を全て捨ててしまううえに下からは命綱があるようには見えなかったので本当に驚かされた。命綱があったとしてもあんなことが出来る神経は俺には一生理解できないけど。次に良かったのがScreaming
Eagle Chair Lift。おそらく冬季にスキー場として営業されているときに使っているリフトだろうけども、リフトから眺めるバンクーバーの街の景色が最高。他にも鷹・鷲・隼を使ったショーやGrizzly
Bearを間近に見られるHabitat、湖周辺のトレイルなど非常に楽しめた。バンクーバーで一番いい場所かもしれない。
バスとSeabusを乗り継いでダウンタウンに戻り、しばらくぶらぶらして夕食を食べてからホテルへ。今回はバスで最寄の停留所まで行ったので物騒な中をあまり歩かずに済んでよかった。明日は夕方の便でトロントに戻るのでUBCをちょっと見てくる予定。
どうやらイチローが週間MVPを取ったらしい。ホテルのテレビで中継をやっていたので見たけど今日も3安打。早くもシーズン257安打のメジャー記録を破れるかどうかという話が出ていた。ただし、この記録はシーズン154試合制のときのものらしいけど。チームはダントツの最下位だけど、この記録を破ったらア・リーグのMVPを取れるかな。昔、A-Rodのときも似たような議論があったけど。
2004年8月9日 月曜日
ホテル周辺で朝食を食べられそうなところを発見できなかったのでGastownまで行って朝食。今日は、観光ポイントを30分おきに巡回しているトロリーバスでのんびり観光することに。Gastownを出発してまずはRobson
Streetへ。降りた目の前がVirgin Recordで、しばらく試聴してからthe CorrsのCDを購入。そのままRobson
St.をぶらぶらしていたけど、結構いい感じ。トロントのQueen St.も若者の通りとして有名だけど、こっちの方が雰囲気的には好きかな。しばらく行くと日本語とハングルが溢れた一角に辿り着き、そのあたりで昼食。
そのまま歩いてStanley Parkへ。沿岸部をぶらぶら歩きながらトーテムポールを見たりしていたけど、さすがに1時間くらい歩いたところでダウンして再びトロリーバスへ。Rose
Gardenなどを抜けてVanier Parkへ。海洋博物館やらスペースセンターやらを回ったけど、特に面白いことは無し。
再びトロリーバスに乗ってGranville Islandを抜けて中央図書館へ。ガイドブックにある通り、非常に面白い構造をしている。ギリシャのコロッセオがイメージ的には一番近いような気がするけど、それにさらにプラスアルファがついている。各種のお店も充実していてちょっとしたショッピング街のよう。こんな図書館なら是非身近に一つ欲しい。観光客でも自由に入れるので入って日本語書籍のコーナーに行ってみたが、Toronto
Public Library以上の品揃えで驚いた。しかもどういうわけか漫画がたくさん。そしてそれを読んでいる日本人もたくさん。まぁいいんだけど。
最後のトロリーバスに乗って再びGastownへ。タイ料理店で晩御飯を食べてホテルへ戻ったけど、戻る道中がやはりガラが悪くて困った。すれ違いざまに「You
remember, I'm your one, I'm your jesus.」とか叫んでいく黒人さんや、他にも意味不明なことを叫ぶ人、路上にたむろする多数の人々で溢れていた。今日1日ぶらぶらしてわかったのは、バンクーバーの大部分は治安がいいんだけど、Chinatownの北側とさらにその東側が格段に雰囲気が悪いということ。俺の泊まってるホテルはその真っ只中なので本当に困る。まぁあとは明日の夜だけ気をつければいいんだけど。
2004年8月8日 日曜日
PCLのバスでバンクーバーへ移動。フェリーの中ではほとんど睡眠。VIA railwayのPacific
Central Stationに到着後、徒歩でホテルへ。思った以上にしょぼいホテルだった。途中通ったchinatownはトロントに負けず劣らず大きくて驚いた。昼飯をとりながらどこへ行こうかと考えたが、とりあえずsky
trainでwater frontへ。Sky trainは完全自動化ということで改札も無い。最初切符売り場に気付かずにホームまで辿り着いてしまったので戻って買う羽目に。終点のwater
frontで降りてCanada Placeを見物。万博の遺産だそうだ。そのままぐるっと回ってinformation
centerでバスの時刻表などを入手後、Gastownへ。Steamclockが午後4時の時報で蒸気を吹き上げる姿を見物したが……だから何?という感じ。
そのままGastownをぶらぶらしていたら、Storyeumという博物館だか劇場だかよくわからない建物に出くわす。BCの歴史を語るshowをやっているというので参加。まずはプラネタリウムみたいな建物に入って北アメリカ大陸の出来たときの話を聞いたと思ったら、場所を移動して原始時代の人間生活に関する舞台。その後も何度か場所を移動し、イギリスとスペインの船がやってきた大航海時代や鉄道建設のときの舞台など約80分の内容。舞台に実際に水を張ってボートを浮かべたり、機関車の実物大の張りぼてがあったりと、なかなか凝ってるなぁと感心。話をあまり聞き取れないのが残念。ちゃんと聞き取れていたら、C$23.54という料金も妥当だったかな。
その後、Gastownという名称の由来になったGassy Jackの像のところで曲がって中山庭園へ。アジア以外では唯一の明朝様式の庭園と書いてあったけど、何がいいのか理解できず。その通りを挟んで向かいに世界一薄いビルがあるとガイドブックには書いてあったんだけど発見できず。そこからBC Place Stadiumへ言ってみたけど、シーズンオフということで人っ子一人いなかった。さらにC60を思わせるscience worldの変な建物を見物してから晩飯を食べてホテルへ戻る。
バンクーバーの各所から眺める周辺の景色は結構いいんだけど、足元を眺めるとどうにもビクトリアとの差が歴然という気がしてしまう。それ以上に、なんだか治安が悪そうというか柄の悪い通りが多い気がするのは気のせいだろうか。ホテルの周辺の通りも、夜8時頃には一般の人通りがほとんど絶えて路上にたむろしている人間ばかりになってしまって非常に歩きにくかった。1日目にして早くもトロントに帰りたくなってきた……
2004年8月7日 土曜日
Mattは朝6時頃のシャトルバスで空港へ。俺は今日一日はビクトリア観光。まずはRoyal
British Columbia Museumへ。一般展示では、British Columbiaの自然に関する展示やらCanadian
Indianに関する展示を見物。Elkの剥製だか模型だかの展示があり、一緒にあったGrizzly
bearよりも一回り大きいくらいだったのに驚く。Banffで見たelkは普通の鹿とそう変わらないサイズだったと思うんだが。次にIMAX
theatreでツタンカーメンに関わるドキュメンタリを見る。スクリーンがやたらと馬鹿でかく迫力はあったけど、どうせなら別の時間にやっているらしい恐竜の絶滅のドキュメンタリの方が面白かったかもしれない。最後にEternal
Egyptという特別展示へ。ピラミッド内で発見された各種装飾品やミイラ(の模型?)などがあり、好きな人は見ていて楽しいのかもしれないけど俺はあんまり。全部合わせてC$28.50はちょっと高いかな。
次にParliament buildingの無料ガイドツアーへ。たった30分のツアーだったけど、ガイドさんの薀蓄が結構面白かった。建物正面から2階へ直接上がる階段はエリザベス女王だけが使うことを許されているとか、コンペに勝ってこの建物を設計した当時25歳の建築家(名前は聞き取れなかった)というのが、あのBanff
Springs Hotelを設計した人だと聞いてビックリ。道理で趣味がいいわけだ。無料のツアーだったけど、結構面白かった。
昼飯後にFive Starのwhale watching tourへ。午後2時からということになっていたので1時半頃チケットを買いに行ったら、集合は1時半ということでぎりぎりだった。Tourには2種類あり、1つは小型の高速ボートのようなもの、もう1つは普通の漁船くらいの船に乗るもの。前者はライフジャケットを着用しなければいけないけど、後者はただ乗ればいいだけで家族向けだそうだ。俺が行ったときにはもう後者しか残っていなかったし、そもそも船酔いの危険の低い方を選ぶつもりだったので丁度よかった。時間はどちらも3時間で、往復に2時間、whale
watchingに1時間という時間配分。ポイントに到着するまで船内では鯨(というよりもオルカ)についての説明。背びれが長いのが雄で、短くて先が丸くなっているようなのが雌だそうだ。また、それぞれのオルカのグループの家系図というものがあり、全てに名前もついているそうだ。それによるとオルカの寿命は大体60年位らしい。ポイントでは一度だけオルカが船の直前を通過し、20~30m離れたところで浮上したのがまぁクライマックスだったか。結局のところ、見えた見えないでワァワァ騒ぐことに意味があるということかな。また、海上は風が強く、長袖を羽織っていても寒いくらいだった。どうにか船酔い一歩手前という状態で帰還。ちなみにC$95。
その後はちょっと頭痛がするような状態だったので、VIA railwayの終着点になっているE&N
stationとChinatownをちょっと見学し、Chinatownでご飯を食べて帰ってきた。時間的にはButchart
Gardensまで行けないこともないんだけど、しんどいからいいや。とにかく、Victoriaは非常に美しい街で、避暑に来るには最高の場所でしょう。Banffも美しいところだったけど、あっちは自然の美しさ、Victoriaはインナーハーバーや各種の花に代表されるように人の手の入った美しさといったところ。でも住むにはやはりトロントの方が楽かな。
サッカーアジア杯決勝で日本が地元中国を降し2連覇。最優秀選手は中村俊輔。中田・小野・稲本・高原・久保といったところを欠く中でよく勝ったなぁというのが本音かな。それにしても、今後の正GKは楢崎でいくのか川口でいくのか、ジーコ監督の判断に注目。
2004年8月6日 金曜日
今日はSPARC最終日。朝のポスターの時間にS先生らと論文のreviseについて議論。まだ先は長いということを再確認。ちなみに今日はS先生の誕生日で、参加者全員でHappy
Birthday to Youを合唱。Davidがbirthday cardを持って回っていたので一言書いておいた。今日のoral
sessionは水蒸気変動などの気候変動トレンドの検出とそれに関連したモデルの比較の話など。B-D循環の熱帯でのupward
mass fluxが増大しているという話をしている人がいたけど、それは極渦が強くなってArctic
ozone holeが発生しているという描象やAO indexが大きくなっているという話と矛盾すると思うんだが。誰もそういう質問をしている人がいなかったから俺の理解が間違っているのかもしれんが。夕方のポスターではプラネタリ波の反射の話をしている人の話を聞く。この話についてはPerwitzさんとNくんが既にきれいな話を書いているので、それに何を付け足すつもりなんだろうと思ったが、どうにも手法に疑問に残る話だった。途中からKさんも加わってあれやこれやと議論していたけど、結局納得には至らず。会議全体を総括すると、poster
sessionに関しては時間・スペースとも充分で非常に良かったと思うが、oral sessionについてはreview的な話ばかりだったのがちょっと不満だった。それにしても、現在カナダの中層大気研究をリードしている(牛耳っている?)と思われる御三方がマイク持ちとして走り回っている光景はなかなか圧巻だった。日本の研究者がその真似をする必要は無いけど、ああいうフレンドリーな感じは必要だと思った。
2004年8月5日 木曜日
今日はTTL関連の話。朝のポスターで、オゾンゾンデと水蒸気ゾンデのデータを使って熱帯のradiative
heating rateの計算をしている人の話を聞き、そこから見積もったradiative mass
fluxが対流圏界面から高度20kmの間で鉛直収束しており、subtropical barrierの下にpermeableな部分があるという描像と一緒だなぁと感心。Middle
atmosphere Hadley circulationの話も興味があるのでポスターを眺めていたが、solsticeのdifferential
heatingが原因でone cell型の循環が駆動されるところまでは納得できたが、それとwave
driven circulationの関係やupwellingのsecondary maximumの話はいまいちよくわからず、講演者も来てくれなかった。Oral
sessionの中では、熱帯対流圏界面のdehydrationを考えるには対流・放射・雲物理・大循環・波動という5つの要素を考え合わせなければならないという概論的な話や、熱帯で観測される雲の24%がcold
point tropopauseを越えて成層圏へ貫入しているという話が印象に残った。夕方のポスターの時には既に疲れきっていてさっさと切り上げてホテルで寝てた。
昼休みを利用してwax museumへ。基本的には家族向けの展示なんだが、どういうわけか中世やヒトラーの時代の拷問の様子を再現した蝋人形のコーナーがあり、はっきり言って趣味が悪いと言わざるを得なかった。その後、インナーハーバーで全身銅色に塗って銅像のふりをして稼いでいる女性を発見。お金を置いていってくれた人と握手したり抱き合ったり。これはうまい商売かも。
2004年8月4日 水曜日
今日の午前中は全てoral session。Y先生のサンプリングの問題に関する話が結構面白かった。今日は基本的に成層圏・対流圏結合の話と熱帯の上昇流に関する話。大雑把には理解しているつもりなんだけど、どこからがわかっていないのかいまいち把握できず。午後は15人くらいでレンタカーを借りてハイキングへ。途中の海草あふれるビーチで何人かが泳いでいて笑えた。実際に歩いたのは1時間くらいで、バンフのハイキングに比べれば格段に楽。戻ってきて夜はRoyal
Road Univ.にバスで移動してパーティ。皆さんよく踊るなぁと感心しつつ、俺はのんびり見物。午前1時近くにようやく戻ってきてさっさとご就寝。
2004年8月3日 火曜日
今日は自分のポスター発表。午前中は現在お世話になっているエディタさんが来たりして恐縮しまくり。午後は流体力学にかなり強いと思われる人が来て、東西非一様な基本場における順圧不安定のscale
selectionについて、必ずしもmost unstable modeが卓越する必要はないという話を教えてくれた。参考文献もいろいろ教えてもらったので、帰ったらそれに基づいて早速考えてみよう。見に行ったポスターの中では、昨日聞けなかったHolton-Tan
mechanismが成り立たなくなる話などについて聞けたのが良かった。ちょっと眉唾かなという気はしたけど。Oral
sessionの方はレビュー的な話が多くてあまり身が入らず。話を聞くのそっちのけで、来年書きたいと思っている論文のイントロについてぼんやり考えていた。
サッカー日本代表が延長の末、4対3でバーレーンに勝ち、アジア杯決勝進出。前半終了間際に退場者を出し、後半終了間際に同点に追いつくというまたもや綱渡りの勝利。これは果たして強いと思っていいのだろうか。とにかく決勝の相手は地元・中国。今回はただでさえ日本バッシングが凄いらしいので、決勝で日本が勝ったりしたら暴動が起きるのではなかろうか。ちょっと心配。
イチローがダブルヘッダーで6打数6安打を記録し、とうとうア・リーグ首位打者に。なんだか最近本当に神がかってるな。
2004年8月2日 月曜日
今日はMattのポスターがあるので朝7時に起きて7時50分には会場に到着したが、開場は8時からだった。朝食をとりつつポスター見物。Shuzhanと突然昇温の話の続きをした後はぶらぶら見て回っていたが、気になったのはHolton-Tan
mechanismがsolar activity maximumに成り立たなくなる話に関するポスターで、solar
minimumとの偏差を取ってみると冬季極域成層圏の気温に差が見られることからgeomagneticな影響によるものだろうと結論していた。そんな簡単に結論していいのか疑問だったので発表者を待っていたけど結局来なかった。ポスターで疲れ果て午前の口頭発表の間はほとんど寝ていた気がする。午後になってようやく聞く態勢に。気になったところではRexさんの1月のArctic
ozone lossがモデルで過小評価される問題はBr chemistryとOClO関係の反応係数の修正を考慮すればほぼ解消されるという話と、Sarojaさんの衛星のradiance
dataの同化で中間圏に大きな温度偏差が作られてしまうという話。夕方は再びポスターセッションで、重力波のhodograph解析は信用できないという話と、データ同化の手法を用いて重力波砕波に伴うドラッグを見積もったという話が目についた。夜はNさんらと飲みに行って終わり。久しぶりに日本語で議論が出来てちょっと嬉しかった。
2004年8月1日 日曜日
午前中はぶらぶら散歩しつつ最終的にはインナーハーバーに行ってsymphony splashの演奏を聞く。Shuzhanが娘さん連れで観光しているところに会ったりした。午後1時半から会議開始。ノーベル化学賞受賞者Rowland先生の話などあったけど、ついていけたのはAlexanderさんの重力波関連の話だけだった。要約すれば、観測データには分解能等に起因するフィルターがかかってしまうので、重力波のsource
spectrumを推定する際には気を付けましょうという話。ついでにS先生と2年ぶりに会う。S先生他会った日本人のほとんどから太ったと言われてあぁやっぱりという感じ。夜のreceptionではSarojaさんにデータ同化の話を聞いたり、Shuzhanと突然昇温関連の議論が出来たので良かった。その後、symphony
splashのオーケストラ演奏をちょっと聞いてから飲みに行って終わり。
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