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本グループが推進する主要な研究の柱を8項目挙げて説明します。
氷床融解に起因する海水準変動予測
南極の質量収支研究
南極氷床の流動過程
アイスコア研究
高緯度エアロゾル・雲の気候システムにおける役割
温室効果気体や関連成分の長・短周期変動
極域の湿潤化の要因と影響
両極域で起こっている海氷変動の解明
氷床融解に起因する海水準変動予測
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21世紀の人類の生存戦略にとって不可欠となる情報は、精度の高い海水準変動の予測データです。
海水準変動に関わる要因の中である程度大きな割合を占めかつ予測困難な要因が、氷床融解や氷床・氷河の流出加速に起因する海水準変動です。
図1:暖水が海洋から氷床・海洋の海面付近まで流入すると、棚氷の底面融解や、あるいは、氷床末端下部を融解し、それが更に内陸まですすむ可能性があります。こうした事態まで現象がすすむと、 海洋には淡水が供給されるほか、海水準変化につながると考えられています。
図2:南極氷床下の岩盤の標高は、多くの地域で海面下になっています。この事実は、海水による氷床縁辺部の融解侵食が進行したとき、岩盤との摩擦を失った氷床が海洋に流出しやすくなり、氷床がさらに急速に海に侵食される可能性を示唆しています。
氷床融解に起因する海水準変動の予測を行うためには、以下の研究手段をとります。
1. 過去の氷床変動を解明することが大きな手がかりになります。
2. 現在において氷床融解を加速させている氷床海洋相互作用を解明する必要があります。
3. 未来の海水準変動をシミュレーションする必要があります。
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