オーロラは、太陽から発せられた電子が地球の外側にある磁気圏で加速され、磁力線に沿って回転しながら落下するときに現れます。大気圏に突入するときに電子が電離層の酸素原子・窒素原子とぶつかって光を放ち、オーロラとなります。地球を大きな磁石と考えた場合に磁力線は南極から北極につながっているので、電子は北半球と南半球に落下し両極にあるオーロラ帯に同時にオーロラ現象が起きます。
このため、南北の1つの磁力線で結ばれた2地点(地磁気共役点)では良く似た形や動きのオーロラが観測されることが知られています。これが共役点オーロラです。
しかし実際に観測をしてみると少しだけ似ていたり全く違ったり、いろいろなケースがあります。ある一瞬には一卵性双生児のように全く同じオーロラが見えたのに、時間が経つにつれて兄弟のように少し似たオーロラになったり、まるで違うオーロラに変化してしまったり・・・。このように共役点のオーロラは様々な姿を見せます。
ではなぜ南北のオーロラは似ていたり違ったりするのでしょうか?私たちは、このようなオーロラの形や動きの違いや相似性にオーロラが発生するメカニズムを解くカギが隠されていると考えています。
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