共役点オーロラ
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共役点オーロラとは
1.共役点オーロラとは
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オーロラサブストーム
少し共役点の話からは外れるのですが、次はオーロラサブストーム全体の動きを説明します。もっと大きなスケールで見たときに、オーロラサブストームに伴う現象がどの位置にあるのかというお話です。

下の図はオーロラサブストームの発達する様子を表した図です。円の中心が北極、図の上方向が太陽方向です。つまり、北極の上方から地球を眺めたような図になっています。オーロラブレイクアップの時刻をT=0とし、時間が経つにつれてオーロラ全体がどのように変化するかを表しています。

T=0の前、つまりオーロラブレイクアップの前には、カーテン状のオーロラがオーロラ帯に沿って出現しています。このときのオーロラはまだあまり明るくなく動きも静かです。T=0になってブレイクアップするとオーロラは明るく輝き始め、オーロラの領域が高緯度方向・西向きに急速に拡大していきます。反対に低緯度方向・東向きには、短い帯状オーロラや形のはっきりしないベール状やパッチ状のオーロラが点滅しながら移動していきます。

この図で青と赤の円は、前ページで見たムービーのアイスランド側での観測範囲をおおよそ示しています。(少し円が大きすぎますが、分かりやすくするためにこのようにしました。)青い円がWestward Traveling Surge(20時過ぎ)、赤い円がAuroral Breakup(23時付近)です。地球の自転(上図では反時計回り)によって、太陽(上方向)に対しての観測点の位置はこのように移動していきます。

まず青い円の方に注目しましょう。真夜中側(太陽と反対側)でオーロラサブストームが始まり、その後T=10〜30分になると、広がってきたオーロラ領域の端が渦巻きながら青い円に差し掛かります。そしてT=30分〜1時間には、渦は青い円を通り過ぎてもっと西のほうに行ってしまっています。この通り過ぎていく様子を見たのが、前ページのWestward Traveling Surgeです。

そしてこの日はもう1度サブストームがありました。先のAuroral Breakupの映像ではサブストームを赤い円の位置で観測しています。上図で、はじめは円の中で下の方に位置していたオーロラがT=5〜10分になると上(北極方向)に移動し、円の全体にオーロラが広がっていく様子がわかると思います。

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