アイスランドと昭和基地
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共役点オーロラとは
アイスランドと昭和
1.世界唯一の観測点
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世界唯一の観測点
私たちの研究では、アイスランドと昭和基地で同時に共役点オーロラの観測を行っています。ここではこの2ヶ所の観測点を使用する大きな理由を説明します。

下の図は北極・南極付近のオーロラ帯を描いた地図です。2つの円に囲まれたドーナツ状の一帯がオーロラ帯です。アイスランドと昭和基地の位置を確認してください。

共役点オーロラとは』の中で説明したように、共役点とは1本の磁力線で結ばれた場所です。南北2つの共役点は北緯・南緯である点を除くと、地磁気の緯度経度の数字が同じになります。

これらの2つの地図を地磁気の緯度経度を合わせて重ねてみたのが下図です。ただしこの図は、緯度経度を合わせるために南極の地図を裏返しにして北極の地図に重ね合わせています。また縮尺も磁気座標に合わせるために変えています。

この図を見ると、アイスランドの中に昭和基地がちょうど入っていますね。これがアイスランドと昭和基地が地磁気共役点だということを示しています。

それから他の共役点を見てみましょう。まず、北極側と南極側の両方が陸地で、かつオーロラ帯上である場所を探してください。ごく限られた場所しかそういう場所はありませんね。また、残りの北極・南極側の両方が陸地である場所も、南極側で昭和基地以外は観測基地が存在しません。ですから継続的に観測するのは困難です。

つまりアイスランドと昭和基地だけが、現在、世界中でたった1組の同時観測できる共役点なのです。いかにこの組み合わせが貴重かがお分かりいただけたと思います。