ホームへ   英語ページへ
 
Yoshihiro Tomikawa's Homepage
 
論文講演プロジェクト用語集リンクプロフィール
 
【専門用語辞典】 専門用語英和辞典
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行    
ら行
わ行    
A B C D E F G
H I J K L M N
O P Q R S T U
V W X Y Z
 

カタバ風 斜面を吹きおろす風の総称。斜面下降風または滑降風、katabatic wind(カタバティック風)ともいう。温度が高いときはフェーン,温度が低いときはボラ,おろしと呼ばれる。通常は,地表面付近の冷えた空気が重力によって斜面を流れ落ちる場合の風をいう。
山や丘の頂上、高原などでは、そこを通り抜ける水平な風が弱いとき、空気は滞留して、放射冷却によって次第に冷やされて密度が高くなってくる。すると、重力によって、密度の高い冷たい空気は高度の低いところへ滑降し始める。下降気流が冷たいのと同じ理由で、滑降風は一般的に冷たい。南極大陸の氷の斜面を吹きおろす冷たい強風は有名。
   
   
   
極渦
(きょくうず、きょくか)
北極および南極の上空にできる、大規模な気流の渦のこと。
周極渦(「しゅうきょくか」または「しゅうきょくうず」)、ポーラーサイクロン(polar cyclone)、北極低気圧(arctic cyclone)、南極低気圧(antarctic cyclone)などともいう。
通常の低気圧と異なって一年中持続するが、季節による強さの変化が大きい。各極の属する半球が冬の時期に最も強まり、夏の時期に最も弱くなる。成層圏では、極夜ジェット気流に囲まれた風速の速い循環として観測される。極渦の周辺部にあたる極夜ジェット気流付近で最も風が強く、中心付近では弱いため、低緯度からの暖気流入が遮られて低温となる。

南極の極渦は、常に南極点付近に中心があり、ほとんど円形をしている。極渦の極大時には成層圏で低温が観測され、南極のオゾンホール生成の要因と考えられている。南半球では高緯度に山脈が少ないため、極夜ジェット気流が円形をしており、低緯度と高緯度の間で熱の輸送が起きにくい構造となっている。

北極の極渦は、中心こそ北極点付近にあるが、ゆがんだ形をしている。ゆがんだ形をしているのは、チベット高原やロッキー山脈などの高地の影響で上空の偏西風が曲げられてしまうためである。極渦の形は、チベット高原やロッキー山脈付近では高緯度側にへこみ、その風下に当たるシベリア極東やグリーンランドでは低緯度側にはみだしている(厳密には、このゆがみはプラネタリー波の伝播によるものとされる)。このため、低緯度と高緯度の間で熱の南北輸送が起きて、冬でも北極に熱が供給され、北極上空の気温は南極ほど下がらず、オゾンホールも顕著ではない。実際に、北半球での最低気温は北極ではなく、東シベリア内陸部(サハ共和国)のオイミャコンで記録されている。

極夜ジェット気流 成層圏では冬半球の60度付近を中心とした高緯度、中間圏では夏半球の中緯度に発生する強い西風。同時期、夏半球の成層圏60度付近では強い東風となる。季節が逆になると南北半球で正反対の風向となる。南半球では正円形、北半球では形が崩れて蛇行している。
   
空間分解能 近い距離にある二つの物体を二つのものとして区別できる最小の距離。この距離が小さいほど空間分解能が高く、微細な画像の観測が可能。
   
   
ケルビン・ヘルムホルツ不安定性 (英: Kelvin–Helmholtz instability)
流体力学上の概念で、層を成しており各層ごとに密度の異なる流体が、お互いに異なる速度で水平運動するときに発生する、流体の不安定である。KH不安定、KHI とも呼ぶ。「ケルビン」は「ケルヴィン」とも表記する。
ケルビン・ヘルムホルツの名は、流体力学の発展に貢献したケルビン卿ことウィリアム・トムソン、ヘルマン・フォン・ヘルムホルツの2人にちなむ。
   
   
コロナ質量放出(CME) Coronal Mass Ejection_CME
太陽活動に伴い、太陽から惑星間空間内へ突発的にプラズマの塊が放出される現象。放出されたプラズマは通常の太陽風の速度(400 km/sec)よりも速く広がり、700-800km/secにも達する場合がある。
   
   

 
all right reserved