NEXT TOP BACK HOME

広がる応用4・ウミガメ2

アカウミガメの潜水時における浮力調節

産卵期のアカウミガメの潜水パターンを解析

歌山県のウミガメ産卵場でデータロガーにより、水深、水温、遊泳速度を記録し、産卵期のアカウミガメの潜水様式と浮力の調節を解析した。産卵は約2週間おきに複数回おこなわれ、その再上陸時にロガーの回収をおこなう。この期間のアカウミガメは、殆ど摂餌をおこなわず、ある水深まで潜水し、まったく遊泳せずに漸進的に浮上し、最終浮上するという潜水パターンを繰り返している。


人為的に浮力を変化させたときの潜水パターン

アカウミガメは殆どの時間を潜水して過ごしており、特に大きな肺の容積をもっている。水深が深くなれば肺は圧縮され、比重を保つためにはより多量の空気を吸い込む必要がある。
実験的に自動切り離し装置つきの鉛おもりを取り付け、おもりの切り離し前後の滞在水深を調べた。この結果、切り離し前の2〜3mに対し、切り離し後は4〜5mと深くなっていることがはっきりとわかった。
底性動物を主食として特定の水深に長時間滞在するアカウミガメが、産卵期でない平常の活動で、肺を浮力機関として利用して比重を釣り合わせた潜水を実際におこなっているのかは、今後の課題である。


NEXT TOP BACK

〈参考論文〉
 →ウミガメ論文ページ

TU97-1  Minamikawa S., Y. Naito, and I. Uchida 1997
Buoyancy control in diving behavior of the loggerhead turtles, Caretta caretta
 Journal of Ethology 15 109-118
TU97-5  南川真吾 1997
潜水深度、遊泳速度のデータからみたアカウミガメの潜水時における浮力調節について
 月刊海洋 29 168-173

 
※リンクの論文は別ウインドウで表示します。ページ単位でクローズしてください。