アイスコアの研究は、古気候の解明を主な目的としていますが、その研究自体は基本的に科学や工学の多分野の複合的な学問になります。極地で氷を採取し、その氷に対し、様々な解析を実施し、気候や環境変動にかかる情報を読み解いていく研究です.関わる学問領域は多岐にわたります。分析には、科学的な目的に応じて、化学分析、ガス分析、物理分析、生物学的分析など、様々な手法や視点を駆使します。また、読み解いたアイスコア情報の解釈には、気候変動や地球システムにかかる高度な知識が必要になります。南極の探査には、氷河学、雪氷学、気象学、大気科学、レーダ工学などの知識を駆使します。氷床流動のモデル化には、数学や流体やレオロジーの知識が求められます。研究や知識の新たな地平の開拓には、新たな考え方や手法の導入が常に求められます.
この分野の研究に興味をもつ学生の方々が、関連の研究室を訪問し、見学をしたり情報収集をしたりすることは特に歓迎します。現役の研究者や院生の生の声を聞き、どんな研究ができるか、どんな可能性をもっているか、どんなキャリア・やりがい・課題、抱える問題があるかをぜひ感じとってください。リンク集に、アイスコア研究に特に関連した大学・研究機関・ラボラトリーを紹介しています。