先週の極域科学シンポジウムでの特別講演は、「北極海に浮かぶ氷島 T-3」について。
極地研の低温室には1973年に掘削されたT-3の氷柱が保管されています(
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氷島とは、棚氷が海に漂い出て、島のようになった氷塊のことです。
T-3と名付けられた氷島は小豆島くらいの大きさで、飛行機(C-130)も離着陸可能なテーブル状の島だったそうです。
しかし、この島は最終的に南の方へ漂流していき、消えてしまいました。
この氷柱はもともと沖縄海洋博(1975年)で北極の氷を見てもらうために掘削されたようですが、その後、めぐりめぐって極地研に保管されました。
今はなき氷島の貴重な氷は毎年夏に開催している一般公開(低温室ツアー)でも展示しているので、是非注目してみて下さい。