深層アイスコアにはBrittle Zone：破砕帯が存在します。
通常のアイスコアより、もろく、割れやすい深度です。

氷床に閉じ込められた空気は浅層部では気泡として存在していますが、
深層部ではクラスレート・ハイドレートと呼ばれる透明な結晶に変わります。
その遷移帯では、氷が不安定な状態にあり、割れやすくなります。

下記はドームふじ1期コアの割れ具合を示したグラフです。
深さ680-870ｍにおいて、特に割れが多くなります。

この9月からドームふじ2期コアのBrittle Zoneのカットを行っていましたが、それが昨日すべて終了しました（パチパチ）
割れやすい深度ということで、カットも気を遣って行いましたが、意外と順調に進んだのではないかな、と思います。
ブリットル帯ぽいコアの写真を撮ってみましたが、なんかうまく伝わらないかなー？と思いつつ、載せておきます。




お疲れ様でした！

グラフ引用元：
Fujita, S., Azuma, N., Fujii, Y., Kameda, T., Kamiyama, K., Motoyama, H., Narita, H., Shoji, H. and Watanabe, O. Ice core processing at Dome Fuji Station, Antarctica. Memoirs of National Institute of Polar Research. Special issue 56 (2002): 275-286.