南極・昭和基地の地球観測衛星の受信システム
AA南極 昭和基地 地球観測衛星の受信システム
Satellite data receiving system at Syowa Station, Antarctica
A Research Project by Japanese Antarctic Research Expedition (JARE)
昭和基地の衛星受信アンテナ
Top Page : Satellite Monitoring

南極観測・衛星モニタリングのページ/平沢

3つのアンテナ設備
データの検索
QL画像データへのアクセスは、当ページの最上部にある「研究とQL画像へのアクセス」のボタンから先に お進みください。そこでは容量の小さいクイックルック画像を集めており、これまで数多くの研究・報告書に利用、 引用されてきました。

L/Sバンド受信システム
NOAA/AVHRR、Metop/AVHRR、DMSP/OLSを受信しています。1997年に導入して以来(文献-2)、最も多くの出版に利用されています。 また、受信した直後にTOVS, AMSUA, MHS, HIRS, HKTMデータを衛星通信を介して気象庁/WMOに配信しています。これらのデータは世界中の気象局の 毎日の天気予報の初期値データとして利用され、天気予報の精度の向上に役立っているとともに、気候研究の基盤データである、 全球再解析データの作成にも利用されています。

Xバンド受信システム
Terra/MODIS、Aqua/MODIS、NPP/VIIRSを受信しています。2010年に導入しました。 上と同様に、受信した直後にATMSデータを衛星通信を介して気象庁/WMOに配信しています。
S/Xバンド受信システム(大型アンテナ)
1989年に導入した口径11mの大型のアンテナです。EXOS、MOS、JERS、ERS、ADEOS-2、INDEX衛星を受信し、 ロケット追尾にも利用されてきました。現在受信している衛星はなく、測地分野のVLBIに利用しています。
これまでの経緯
4つの世代
昭和基地における衛星データの受信には4つの世代がありました。第1世代は1980年代にNOAA衛星 の受信を目的に実施されています(文献-1)。その後、1990年代になって、オーロラ観測(EXOS衛星) と大気観測(MOS衛星)、及びその後に計画されていた各種の地球観測衛星を受信すべく、 口径11mの大型アンテナを用いた第2世代が展開します。そして、NOAA衛星及びDMSP衛星 (データ搬送波:L/Sバンド)のデータを、より小型の地球局アンテナ設備で受信する第3世代が 1997年に始まりました(文献-2)。更に、2011年には搬送波:XバンドのTera衛星及びAqua衛星の データを受信できる小型のアンテナ設備を付加し、第4世代がスタートしています。 ここで扱うデータは第3世代及び第4世代を主とします。
時代の流れとともに第2世代のシステムを使う衛星は少なくなり、現在、大型アンテナを用いた 衛星の受信は実施されていません。
  ⇒  第2世代と第3世代のシステムの概要はこちら

ここでは、米国の海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration :NOAA ) が運営している極軌道環境衛星(Polar Operational Environmental Satellite : POES) を NOAA 衛星と呼びます。
NOAAのホームページ: www.nesdis.noaa.gov/satellites.html

【文献】
1 山内恭・瀬古勝基編, NOAA 衛星から見た南極一雪・氷・雪一, 国立極地研究所発行, 1992年3月
2 平沢・改井・山内(2002、南極資料)
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