深層掘削
(概要)
掘削深:1850.35m、掘削回数:61回、週掘削長:230.64m、平均コア長:3.78m
水曜日にケーブルキンクが発生したが、幸いなことに先端の方だったので200m程度切断して掘削再開した。深層ケーブルは、まだ3200m巻いてあるので氷床底には十分な長さである。掘削最終日となった土曜日の最終RUNで1850.35mに達した。2年次では362.31mから1850.35m深を掘削した。延べの掘削日数が42日間で掘削回数は406回、総コア長が1488.04m、掘削1回あたりの平均コア長が3.67mとおおむね順調に掘削することができた。純国産であるが世界的に優秀な深層ドリルである。
{一日の区切りを午前8時から翌午前8時までとする}
<1月16日(日)>
掘削深1657.42m、掘削回数10回、日掘削長37.71m、平均コア長3.77m、チップ回収1回。 チップ回収1回、11kg。
カッターを取り替えたら、掘削は順調だが先週は3.0-3.2Aだった電流値が3.3-3.5Aと大きくなった。それで、先週と同じ番号の砥いだカッターにする。接地圧を18-20%と軽くしても切削は順調である。深夜シフトでカッターを35度から40度に付け替えてみた。電流値は掘進3.1mまでは2.5Aで、それ以降増加したが、切削は順調。コア表面は少しでこぼこしているが、許容範囲であろう。
<1月17日(月)>
掘削深1694.92m、掘削回数10回、日掘削長37.50m、平均コア長3.75m。
順調な掘削だが、コアカットで1010kgを記録。接地圧を50-60%まであげてから引き上げてみる。まあまあの結果。その後はノーマルにコアカットしても700kg台で収まることが多い。ケーブルにキンク痕。157.24mから2.5mにわたりキンクの痕。172.23mにアーマーの「より」が少しルーズになっている。
<1月18日(火)>
掘削深1736.34m、掘削回数11回、日掘削長41.42m、平均コア長3.77m。
掘削は順調。2号機のスーパーバンガーの逆止弁が半分しか動かなかった。解凍するとブチル水がたっぷり出てきてOKになる。板バネ交換。コアバレル2号機-2に35度カッターとP5シューをつけて掘削してみるが、4A掘削。電流値が高すぎるし、コア表面がガタガタであった。1号機での40度カッター掘削は、それほどコア表面が悪くなくなった。
<1月19日(水)>
掘削深1766.65m、掘削回数8回、日掘削長30.31m、平均コア長3.79m。
ケーブルキンク発生。ドリルを下ろしているときに発生したらしく、孔底の深さがおかしく、掘削終了後上げてみたら、80m深付近でとぐろ。ワイヤーケーブルを吊りながら、ほぐして、巻き取り成功。そのあと、110m付近、150m付近、180m付近でケーブル損傷。200mほどケーブル切断してケーブルグリップを再接続。時間があるので、アンチトルクとチップ室の間の耐圧室、ワンタッチジョイントを交換。耐圧コネクターのチェック。コンピューターのみ同じのを使う。ところが、から回ししてるときの電流値が1.2Aと高い(前回のは0.5A程度)。安定掘削するが、全体に電流値が高い。それで元の2号機にモーター・減速機を交換する。最初の電流値は下がったが掘削時の電流値は3.5A程度と高かった。
<1月20日(木)>
掘削深1804.79m、掘削回数10回、日掘削長38.14m、平均コア長3.81m。
順調な掘削。昨日取り替えたモーター・減速機でも電流値が高かったのは、ドライブシャフトシールなどが新品のためらしい。
<1月21日(金)>
掘削深1842.76m、掘削回数10回、日掘削長37.97m、平均コア長3.80m。
カッターは次第に切れ味がにぶってくるので、こまめな交換が必要。コアキャッチャーについても同様。日中の掘削では接地圧が14%台でも掘削できていた。一番早い例が、0-3.5mの掘削で23.6cm/min。40度の刃に旧シューを取り付けて、2号機-1コアバレルでようやく順調に掘削。但し表面は多少ガタガタしている。
<1月22日(土)>
掘削深1850.35m、掘削回数2回、日掘削長7.59m、平均コア長3.79m。
2回掘削。今シーズン最後のコア掘削で、コア最終深度1850.35m。
後片付け。チップ捨ては15ドラム分。
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