深層掘削
(概要)
掘削深:1619.71m、掘削回数:72回、週掘削長:272.45m、平均コア長:3.78m
氷の質が変わってきたためか、週を通じて順調な掘削を行うことができた。掘削チップも逆止弁の加工で、安定して充分な量を得ている。
{一日の区切りを午前8時から翌午前8時までとする}
<1月9日(日)>
掘削深1389.13m、掘削回数11回、日掘削長41.87m、平均コア長3.81m、チップ回収1回。
チップ回収RUNで17kg回収。チップ回収機の昇降の際に、接地圧やケーブル張力に変化がなかったので1回のみで終了とした。掘削はコアバレル2号機-1で始めた。4runのうち2回ボトムコア(もぎ取りコア)となり、コアキャッチャを交換。後半はチップ逆止弁を整備したコアバレル1号機で掘削。初回はドリルモーターを逆転させて逆止弁を閉めるのを忘れたため、25kgとチップが少なかったが、その後は約29kgのチップを順調に回収している。コアバレルいっぱいのコアが順調に掘削された。但し、やはりボトムコアが2連続であがってきたので、コアキャッチャを交換した。今シーズンの掘進長1000mを突破した。
<1月10日(月)>
掘削深1430.33m、掘削回数11回、日掘削長41.20m、平均コア長3.75m。
昨日と同じ仕様のコアバレル1号機に35度カッター、シューP4で快調な掘削を開始した。切削中の電流値は3.5mを過ぎてスリップするまで3.1-3.3Aで安定している。しかし、チップ量がだんだん少なくなってきて、電流値も高くなる傾向があったので、チップ逆止弁の整備とカッター交換のため2号機-1コアバレルに交換。これには40度のカッターをつけて試しにカッターの先をすくい角18度に少し落とす。ところが電流値が最初から4A、ようやく3mまで掘り進んだがモーター温度がプラスになり終了。適当ではなかったようだ。1号機に戻して掘削再開。掘削深1400m突破。
<1月11日(火)>
掘削深1475.80m、掘削回数12回、日掘削長45.47m、平均コア長3.79m。
1号機は快調に安定した掘削。逆止弁を押し出す板バネが、数回のRUNでへたってしまい、チップの流出が生じ易くなる。そのため、ちょうばんを加工し、頂点では板バネがへこまないようにした。掘削終了後のドリルモーター逆転を忘れなければ、逆止弁の働きは好調である。この改造のため、2号機-1コアバレルに40度カッターをつけて掘削したら電流値は2.5A程度と小さく快調に見えたが、氷コア表面が振幅16mmのネジ状になった。キャッチャー倒れ防止ビスを試しにカッターマウントの下からM4で取り付け、その頭が出ていたためかも知れないが、解釈不明。コントロール室のブレーカーが一度落ちた。これもそれほど電力消費していないはずで、原因不明。
<1月12日(水)>
掘削深1517.10m、掘削回数11回、日掘削長41.30m、平均コア長3.75m。
1号機は相変わらず好調。氷がやわらかくなって粘り気が出てきたのか、カッターが長持ちするし、バンドソーでの切断も簡単になっている。1号機だけでは心もとないし、カッターの40度が電流が低く、35度がコア表面がきれいなので、両者を足し合わせたようなカッターができないかと、40度のカッターの刃先を35度に少しだけ落として見る。最初は表面がOKコアになったがコア径が90mm前後と細い。次にカッターを最大に外側に振ったが、それでも91mmから92mmの径である。2号機-1と2号機-2のカッターマウントであるが、カッターを取り付けても若干遊びがあり、内や外に振れてしまう。23:00に1500m突破。
<1月13日(木)>
掘削深1558.89m、掘削回数11回、日掘削長41.79m、平均コア長3.80m。
今日も1号機は絶好調。2号機-1をシャフトのブースター位置やカッター、シューを1号機と同じにして掘削してみる。電流値は最後まで2.5Aと低いがピッチが小さく切削速度が遅い。そこでP6のシューに0.1mmのスペーサーを入れてみる。この仕様だと快調に掘削。ようやく2号機-1も復旧した。脱水機が本体の負荷が大きいためか不調。遠心クラッチを分解したが原因わからず、運転する前にはカラ回しをすることにした
<1月14日(金)>
掘削深1600.67m、掘削回数11回、日掘削長41.78m、平均コア長3.80m。
順調な掘削。深夜シフトの最後に1600m突破。
<1月15日(土)>
掘削深1619.71m、掘削回数5回、日掘削長19.04m、平均コア長3.81m。
順調な掘削。氷がやわらかくなったのか、カッターが切れるのか、接地圧20%前後でも安定掘削。3号発電機500時間点検整備。
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