試料貯蔵室は、南極のドームふじ氷床深層コアや、みずほ中層コア、それにグリーンランド氷床コアをはじめとする極域各地で採取された雪氷コア試料、生物・医学試料や海底堆積物等の貯蔵をおこないます。貯蔵試料の内訳や、それぞれの保存に必要な温度に応じて下記の6室が設置されています。共通仕様として、移動式の棚が設置されています。強制対流方式で冷却を実施しています。貯蔵空間であるものの、極地観測用機器などの長期低温設置実験等も可能です。
表2: 低温貯蔵室一覧 室名 | 用途および仕様特徴 | 室温 | 面積 | 標準カートン梱包 貯蔵可能数 | 相当容積(m3) |
雪氷コア貯蔵室A-1 | 深層雪氷コア・浅層雪氷コア・積雪試料の貯蔵。
| -30±5℃ | 123.1 | 1040 | 62 |
雪氷コア貯蔵室A-2 | 同上
| 同上 | 106.2 | 788 | 47 |
雪氷コア貯蔵室A-3 | 同上
| 同上 | 106.2 | 755 | 45 |
雪氷コア貯蔵室B | 深層雪氷コア、特に、ガス・物理分析用試料の貯蔵。 | -50±5℃ | 71.3 | 552 | 33 |
低温試料貯蔵室A | 一般低温試料、海底堆積物試料、隕石試料の保管。 | -20±5℃ | 46.4 | 410 | 25 |
低温試料貯蔵室B | 生物、医学試料の保管。 | -20±5℃ | 44.9 | 388 | 23 |
写真: 順に、雪氷コア貯蔵庫B(左上と右上)、雪氷コア貯蔵庫A-1(左下)、前室(右下)