南極観測隊便り 2018 - 2019


2018/12/07

驚きと尊敬と時代の移り変わり

Tweet ThisSend to Facebook | by ishida
皆さんお久しぶりです。去年58次越冬隊から越冬終盤にドーム旅行に参加した伊藤です。 今年もまた60次越冬隊として2度目のドーム旅行に来ています。
日本に滞在していたのは約六カ月。。。。 人は私の事を「世捨て人」 そう呼んでいる事でしょう。実は7年連続でお正月を南極で迎える事となりました。

少し前のブログに最近の内陸旅行の近代化について触れられていましたが、私の身の回りでも相当な近代化が進んでいます。 代表的なのはPB300やドローンですがそれよりも見た目のインパクトの強い機器。


写真1: スカウター。  

これは相手の戦闘力を測ることで有名な機械某漫画)ですが、私の使い方は違います。PB300はドーム旅行で先頭を走る役目。 PC画面でナビを確認し、外をみて目標物を探し、PB300の各情報を常にチェックし、さらに両手を使い操作し、サスツルギの大きさに合わせて逐一速度、排雪ブレードの角度などを調整しています。
正直なところ去年はPC画面に目をやったその一瞬で車体が曲がりクネクネと蛇行気味になってしまっていました。(スキー場などの敷地内とは比べ物にならないほど直進が困難) その悔しさから今年はこのハイテク機器を導入しました。


前を見ながらPC画面の必要な部分だけを左目で確認しつつ運転が可能になり、蛇行は劇的に改善しました。 


(Dr岡田撮影)

問題は、、、終わった後右目と左目の視点が合わなく、気持ちが悪くなることです。まだまだ改善の余地もあると思いますが、失敗無くして前へは進めません。
目標は飛行機のボーイング787ドリームライナーに搭載されているようなヘッドアップディスプレイがあればいいのですが。
恐らく私の生涯収入位の価格なんでしょうね。

去年今年の新しい機器の導入など、9次隊の先輩たちがみたら腰を抜かしてしまうかと思います。しかしこんなものが無い時代に此処まで来た事の驚き。 
それと同時に、先駆者がいたからこそ今の私たちがある事を痛感させられます。
驚きと尊敬。これに尽きます。

私も新しい時代の1ページを書けるように日々精進です。

伊藤記
09:31 | 投票する | 投票数(15) | 解説・説明