第45次隊、航空機計画(2003.7.10)

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 7月1日から極地研には45次隊員が 集まりその準備を開始しました。さて、ドームFへの隊員派遣航空機計画につ いてですが、極地研、統合推進本部レベルでの検討を経て正式に実施が決まり ました。また、それに伴って、45次隊員候補も決まりましたのでご報告いたします。

  1. ドーム計画航空機人員派遣計画(45〜47次隊)
    • ドイツのアルフレッド・ウェゲナー研究所(AWI)の協力により、AWIが所有 する双発航空機であるドルニエ機(Dornier)により隊員を派遣する。
    • AWIのドルニエ機の南極での離発着は3000mの高度までという制限があるた め、南極での航空機の拠点となるノボラザレフスカヤ基地からドームふじ観測 拠点間の適当な航空中継拠点までの航空機による人員輸送を行い、航空中継拠 点からドームふじ観測拠点までは雪上車による人員輸送を行う。
    • ノボラザレフスカヤ基地へは、ドロンニングモードランド航空網 (Dronning Maud Land Air Network; DROMLAN)に参加する国々(日本含む) が共同で運行する大型航空機で南アフリカのケープタンから入る。
    • ドームふじ滞在は、航空機の悪天で全ての地点で4日づつの待機を余儀なく された場合、38日間となる。

  2. 45次隊の隊員派遣
    • 航空機利用の初年度ということで現地オペレーションリスクを最小限にす る。すなわち、航空機オペレーションは往路、復路それぞれ1フライトとす る。また、航空機オペレーションが実施できなかった場合(隊員が帰国するこ とになった場合)に現地の準備(46次航空機隊出迎え、滑走路準備、ドーム基 地開設など)を確実に実施するため、1名を「しらせ」で昭和基地に派遣す る。また、非常時の現地対応のためノボラザレフスカヤ基地に隊員が滞在する。
    • JARE側の最大積載荷重を増大する工夫をドイツ側と検討し、燃料補給用のポ ンプ、軽量非常食などをJARE側で準備することで、往路フライトで5名の派遣 が可能となった。復路フライトは、S17での燃料補給を条件に4名の搭乗は問 題なし。標高3000mでの離陸は、4名搭乗の場合、ノボラザレフスカヤまでの 飛行に必要な燃料を積載できないので、S17経由となる。

  3. 45次隊公務員枠
    • 雪氷分野は、夏隊5名(公務員3名、特殊職員2名)、越冬隊2名(公務員1 名、特殊職員1名)の計7名である。

  4. 45次隊の掘削
    • 初年度ということで、ドームふじでは、掘削システムの調整、整備、試掘に 十分な時間が必要である。掘削技術委員会では、この日数として30日を予定し ている。ドームふじ滞在38日間ということを想定すると、初年度の本格掘削は 10日弱となり、コアの現場解析に多くに人数を必要とする状況にはならないと 想定する。すなわち、初年度ドームふじへは、掘削関係者を主に派遣すること とする。

  5. 45次隊員
    • 上記のことを考慮し、隊員候補を以下のように決定しました。

      ドームふじ派遣(5名)
      • 本山秀明(夏隊、掘削責任者、極地研)
      • 田中洋一(越冬隊、越冬隊雪氷リーダ、ジオシステムズ)
      • 吉本隆安(夏隊、九州オリンピア工業)
      • 宮原盛厚(夏隊、九州オリンピア工業)
      • 鈴木利孝(夏隊、山形大学)
      ノボラザレフスカヤ基地滞在(1名)
      • 古川晶雄(夏隊、極地研)
      昭和基地派遣(1名)
      • 東久美子(越冬隊、極地研)

  6. 今後の予定
    • 15日 掘削技術委員会(於 極地研)
    • 16日 ドーム計画高所対策検討会(於 極地研)
    • 31日 設営委員会(於 極地研)

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