第48号(12月29日〜1月4日)
週を通して、暖かく風が弱い日が続いた。雲が拡がりやすく おおむね晴時々曇。29〜30日には雪が降った。平均気圧613.0hPa、平均気温-29.2℃、平均風速4.1m/s。最高気温-23.5℃、最低気温-37.0℃、最大瞬間風速9.6m/sであった。雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径および数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。12月29日、1月1日には衛星観測と同期させての積雪粒径観測を実施した。29日および1月2日にはドームふじにてウイルドT2を使い、水平線測量を実施した。30日には36本雪尺測定、表面積雪サンプリング(250ccx2本)、表面積雪密度測定を実施した。
深層掘削作業では、先週に引き続き、深層掘削システムや周辺設備を調整しながら、深層掘削を実施した。掘削回数は14回で36.14mの氷コアを採取した。懸念されていた深層ドリルによる掘削チップの収納であるが、現在のところ90%以上と優秀である。1月3日には3.84mの最長コアが採取できた。なお、明瞭な火山灰層を132.492m-132.512mに確認した。来シーズンの本格掘削に向けての最適掘削条件を見出す(掘削マニ ュアル作成)のには、まだ時間がかかる。
コア現場解析準備作業をしては、電気層位装置の動作テストを行った。解析ソフトウェアおよびLCRメーターの正常動作を確認した。第1期現場処理で使用した大型ミクロトームの確認・整備を行なった。正常動作しない4台のロボットモジュールコントローラーについて調整しているが、まだ解決していない。
気象では、定常観測と大気混濁度観測を実施した。
設営関連では、発電機の部品交換(1号機)、機械物品片づけ、ドラム缶風呂準備、などを実施した。
なお、こちらは12月31日午後および1月1日を休日とした。31日、1日は屋外でのドラム缶風呂を楽しみ、1日の昼、夕にはおせち料理を食べ、束の間の正月を楽しんだ。みな元気で特に健康に問題のある隊員はいない。
(文責:亀田貴雄、本山秀明)