第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第46号(12月15日〜12月21日)

 今週は薄雲が拡がりやすく、おおむね晴れ時々曇りであった。また、15、16日と21日には風がやや強まり、弱い地吹雪を伴った。平均気圧617.3hPa、平均気温-31.9℃、平均風速5.7m/s。最高気温-25.5℃、最低気温-40.2℃、最大瞬間風速12.2m/sであった。

 雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径および数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。15日、18日には衛星観測と同期させての積雪粒径観測を実施した。

 16日にはDF80(ドームふじから南へ6.1km)へ3名で行き(亀田、藤田耕史、中野)、GPSの設置、50本雪尺、2.5m深ピットでの積雪バルク試料の採取を実施した。翌17日には、ドームふじからDF80までのルート上で雪尺観測、表面積雪サンプリングを実施し(亀田、大日方)、DF80にてGPSを撤収した。21日には、人工衛星データによるドームふじ周辺の最高標高地点(仮称サミット、藤田秀二さんより送ってもらった等高線図ではドームふじよりも1m標高が高い、ドームふじから北西に12.7km)に5名で行き(亀田、大日方、高橋、栗崎、中野)、GPSを設置した。その際に26次が設置した「ふじドーム」の看板をDF72にて発見した。この看板は雪に埋まりかけていたので、引っ張り上げたところ、するすると引き上がったので、高さ2mに再設置した。

 深層掘削準備作業としては、以下を実施した。バレル洗浄台設置、深層ドリル2号機組み立て調整、掘削ピット掘削孔観察用カメラ設置、新掘削場内設備整備、ドリルコンピューター・中継コンピューター調整。コア現場解析準備作業としては、現場処理システムのうち、ロボットモジュールのテストを実施した。また、コア一次貯蔵用の雪洞拡張工事を新コア貯蔵庫(旧ブチル庫)、第1期コア一時貯蔵庫、旧コア現場解析場で行った。

 気象では、定常観測と大気混濁度観測を実施した。宙空では無人磁力計の調整作業を実施した。

 設営関連では、居住区画と掘削場とをつなぐ配線の整理、雪上車の整備、屋外デポ物品の整理などを実施した。

 45次隊員も含め、こちらはみな元気で特に健康に問題のある隊員はいない。(文責:亀田貴雄、本山秀明)



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