第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第40号(11月3日〜11月9日)

 2日に降り出した雪は3日の日中まで続いた。その後5日までは時折薄雲が拡がり晴時々曇り。 6〜8日は晴れまたは快晴。9日は再び薄雲が拡がった。また5日の深夜に氷霧を観測した。平 均気圧602.8hPa、平均気温-41.7℃、平均風速5.6m/s。最高気温-26.4℃、最低気温-57.7℃、 最大瞬間風速9.8m/sであった。

 雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度 (変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、毎日 の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメーター による)。3日、6日には衛星観測と同期させての積雪粒径観測を実施した。

 深層掘削準備関連作業としては、ウインチ稼働試験、新掘削場内の電気配線工事などを実 施した。これまでウインチは、3400mケーブルを巻き付ける予定のドラムが数cmしか回転しな い状況であった。当初、ウインチ減速器の暖めが不十分で、内部のグリース硬化が原因かと 考えていたが、状況を調べるうちにウインチモーター部での配線間違いを発見し、正したと ころウインチドラムが回転するようになった。ただし、ドラムの回転速度が制御できない状 況にある。ウインチ制御系の設定状況を国内側に連絡し、来週以降、対策を検討する予定。

 気象では、定常観測と大気混濁度観測を実施した。医学では隊員2名の24時間採血(2時間 毎)を実施した。

 設営関連では、雪上車の整備作業、屋外デポ物品の整理、旅行用食料の準備などを実施し た。今週の気温は非常に高かったので、屋外デポ物品整理作業は雪上車で実施した。

 こちらはみな元気で特に健康に問題のある隊員はいない。(文責:亀田貴雄)



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