第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第34号(9月22日〜9月28日)

 22日は風が強く地吹雪となったが、その後は風もおさまり 一時薄雲が拡がる時がある ものの晴れる日が多かった。平均気圧594.9hPa、平均気温-62.7℃、平均風速6.0m/s。最 高気温-52.2℃、最低気温-71.2℃、最大瞬間風速10.7m/s。

 雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度 (変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、 毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメ ーターによる)。

 深層掘削準備関連作業としては、マスト関連物品の搬入および設置(マストを支える軸 受架台のみ)、深層ウインチ稼働テスト、机造作、10mピット内への換気用ダクトおよび ブチル用配管の設置などを実施した。深層ウインチは、先週からモーターやギアなどを暖 め続けているが、今回のテストではウインチドラムが5cm程度回転し、配線などに問題が ないことが判明した。なお5cm程度しか回転しないのは、まだモーターなどの暖房が不十 分なためと思われるので、今後もモーターなどの要所の暖房を継続する予定。

 コア解析の準備としては、コア解析室からの縦バンドソーなど第1期で使用した既存物品 の搬出および作業机の水平化作業を実施した。作業机は、手前側は通常の木材で脚が作っ てあるが、奥側は積雪が脚代わりになっており、この積雪が圧密したために天板奥側が下 がっている状況である(奥側で約10cm程度)。水平化作業は、まず天板を外し奥側の天板 受け木材を10cm程度かさ上げし、それを水セメントで固定した。コア解析室入り口から2m 程度まで、この水平化作業が終了した。

 気象では、定常観測および大気混濁度観測を実施した。宙空では、オーロラ観測を実施 した。

 こちらはみな元気で、特に健康に問題のある隊員はいない。(文責:亀田貴雄)



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