第33号(9月15日〜9月21日)
今週は風が強く、地吹雪を伴う日が多かった。また、16日にはC級ブリザードになった 。平均気圧595.6hPa、平均気温-59.9℃、平均風速7.9 m/s。最高気温-50.4℃、最低気温- 73.8℃、最大瞬間風速 12.5m/s。雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度 (変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、 毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメ ーターによる)。15日には、36本雪尺測定、表面積雪サンプリング(250ccx2本)、表面 積雪密度測定を実施した。18日には地吹雪のため雪面付近を飛雪が流れていたので、それ を採取した(250ccx2本)。19日には綿毛状の霜が発生したので、それを採取した(250cc x1)。
深層掘削準備関連作業としては、新掘削場床面から10.0m下でのケーシングパイプの切 断およびパイプの位置測定、マストベースの固定、深層ウインチの暖房用箱の製作(36次 製作のものを再使用)、深層ウインチ稼働テスト、机造作などを実施した。下げ振りを使 って調べたところ、床面から10m下までケーシングパイプはほぼ鉛直であることがわかっ たので、当初予定の位置にウインチベースを固定した。また、深層ウインチのモーターや ギアなどをテープヒーターで暖め、ウインチを稼働させようとしたが、暖房が不十分なた めかウインチは動作しなかった。今後は、さらに暖めて稼働テストを行う予定。また、旧 掘削場から新掘削場南側までの机(西側、コア輸送用)はほぼ完成した。
気象では、定常観測および大気混濁度観測を実施した。宙空では、オーロラ観測を実施 した。
設営関連では、雪取り部屋のドアの修理、10mピット内電気配線準備、43次隊が持ち込 んだエンジン(ドームふじへの輸送中に破損)を発電棟内に搬入し、必要な部品の取り外 しなどを行なった。
藤田耕史隊員は背中の痛みが若干あるようが、十分注意して観測や掘削準備作業などを している。他には特に健康に問題のある隊員はいない。(文責:亀田貴雄)