第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第32号(9月8日〜9月14日)

11日に一時的に薄雲が拡がったほかは晴または快晴の状態が続いた。9〜10日 を除いては、風もやや弱めで穏やかな天候であった。平均気圧585.3hPa、平均 気温-65.0℃、平均風速5.5m/s。最高気温-53.8℃、最低気温-76.9℃、最大瞬 間風速9.8m/s。

雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪 圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バ イサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、 上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。

深層掘削準備関連作業としては、9月12日にマスト起倒用10mピットが10.1m深 まで到達したので、造成作業を終了した。今週は59.5人・時の作業を行なった。 なお、8月15日の作業開始からの累積作業量は303人・時であった。作業は平均 すると4人(ピット内でスコップによる掘削2名、ウインチ操作1名、屋外で の雪棄て1名)で実施することが多かったので、一人当たりの作業時間は76時 間となる。なお、昨年立案した作業予定表でもこのピット造成作業に30日を見 込んでいたので、ほぼ予定どおりにできあがったことになる。また、新掘削場 から旧掘削場につながる作業机作りおよび脱水機の電気配線を実施した。

気象では、定常観測および大気混濁度観測を実施した。宙空では、オーロラ観 測を実施した。

設営関連では、発電機500時間点検、魔女宅部屋(旧スノーモービル庫の西側 )への火災報知器設置を実施した。医療では隊員8名の動脈採血を実施した。

なお、藤田耕史隊員は背中の痛みは治ったが、今度は新掘削場の屋根雪の除雪 中に腰を痛め、現在引き続き療養中。それ以外はみな元気で、特に健康に問題 のある隊員はいない。

(文責:亀田貴雄)



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