第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第31号(9月1日〜9月7日)

 今週は3日から4日にかけて薄雲が拡がったほかは晴または快晴の日が続いた。 7日には放射冷却と南風の影響で気温が-77.9度まで下がった。平均気圧587. 1hPa、平均気温 -63.4℃、平均風速 5.4m/s。最高気温-50.0℃、最低気温 - 77.9℃、最大瞬間風速9.7m/s。

雪氷観測では今週も以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪 圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バ イサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、 上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。

深層掘削準備関連作業としては、マスト起倒用10mピットの造成作業、ドリル 作業室西側の階段造りおよび旧掘削場内のウインチ跡周辺の床張り、新掘削場 内換気工事を継続した。ピット造成作業はこれまでどおり、3人から6人で行い、 毎日実施した(今週は外の風が弱かったので作業中止の日はなかった)。今週 は90人・時の作業を行ない、ピット全体にわたって8.1m深まで到達した。また、 ドリル作業室西側の階段とウインチ跡周辺の床張り作業は9月4日に完了した。 状況を添付写真で示す(右側にドリル作業室への階段、奥に新掘削場が見える )。

気象では、定常観測を実施した。宙空では、オーロラ観測を実施した。

設営関連では、いわゆる魔女宅部屋(旧スノーモービル庫の西側)の物品整理 および燃料ドラム搬入、基地内の電気工事などを実施した。なお、これまで魔 女宅部屋に置いてあった機械関連の物品は燃料庫に移設し、燃料庫奥の旧スノ ーモービル庫と魔女宅部屋に燃料ドラムを搬入した。

なお、ピットから出る雪を橇で運んでいる最中に、藤田耕史隊員が背中をひね り、痛めた。現在療養中。それ以外にはみな元気で、特に健康に問題のある隊 員はいない。(文責:亀田貴雄)



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