第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第28号(8月11日〜8月17日)

 11日から12日にかけては快晴となったが、13日以降は薄雲が広がり、風もやや強い状態が続いた。平均気圧 587.0hPa、平均気温 -64.3℃、平均風速 6.6m/s。また、最高気温 -52.3℃、最低気温 -76.2℃、最大瞬間風速 10.7m/s。

 雪氷観測では以下の観測を実施した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、雪まりもの静電特性の測定、上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。15日には、36本雪尺測定、表面積雪サンプリング(250ccx2本)、表面積雪密度測定を実施した。これまでは暗い中での36本雪尺測定やサンプリングだったのでけっこう大変であったが、明るくなってきたので、楽に測定ができるようになった。
 深層掘削準備関連作業としては、マスト既倒用10mピット端からケーブル巻き替え機までの床造成が完了し、新掘削場の床が完成した(8月13日)。また、新掘削場の測量を実施し、脱水機を所定の場所に固定した(8月14日)。15日からはマスト既倒用10mピットの造成を開始した。添付写真で新掘削場の状況を示す(8月16日撮影)。右側に脱水機と門型(43次機械搬入、10mピット掘削で使用予定)、真ん中に掘り始めた10mピットとその奥にケーシングパイプ(上に毛布がかぶせてある)、さらに奥に深層ウインチ、左側に排 雪用のローラー台が写っている。
 気象では、定常観測を実施した。宙空では、オーロラ観測を実施した。医学では、胸部レントゲン写真撮影を実施した。担当の大日方越冬隊長によると、全員問題なしとのこと。
 設営関連では、ボイラーの修理、新掘削場換気設備設置準備、門型用ウインチ整備などを実施した。 
 8月17日には3ヶ月半ぶりに太陽が見える予定であったが、あいにく天気が悪く、太陽を見ることができなかった。非常に残念であった。こちらはみな元気で、特に健康に問題のある隊員はいない。




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