第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第18号(6月2日〜6月8日)

 今週は、4日の夜に弱い地吹雪があったものの、期間を通して晴れまたは快晴が続いた。平均気圧599.2hPa、平均気温-67.1℃、平均風速7.2m/s、最高気温-58.2℃、最低気温-74.2℃、最大瞬間風速9.9m/s。

 雪氷観測では今週も以下の観測を継続した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラセンサー)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。

 深層掘削準備関連作業としては、1)ドリル作業室の縁近くまで削った部分の土留め(雪留め)、2)新掘削場の床張り作業、を実施した。添付写真1に雪留めの状況を示す。ドリル作業室の端から幅50cmを雪で埋め戻し、コンパネと単管で壁を固定した。また、新掘削場の床張りでは、ウインチ下部の基礎をほぼ完成させた。写真2に6月6日の状況を示す。来週以降、この基礎の上にウインチを水平に固定し、周囲の床張りを開始する予定。

 気象では、定常観測を実施した。宙空では、オーロラ観測を実施した。

 設営関連では、ボイラー修理(不着火が多くなったため)、造水タンク清掃、機械関連物品の整理(南出入口付近)などを実施した。

 なお、特に健康に問題のある隊員はいない。6日には5回目の南極ドームふじ大学を開催した。講師は亀田貴雄(北見工業大学)。演題は「雑学 ドームふじ」。ノルウェーによる1950年代の航空測量、第8次日本南極地域観測隊によるふじ峠の命名、26次隊、33次隊による最高標高地点の決定など、これまでの「ドームふじ地域」での調査結果の概略および2503mコアの解析結果、冬季昇温の特徴、雪まりもの観察などを紹介。





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