第二期ドームふじ観測計画−チビロゴ

第44次南極ドームふじ越冬隊週間報告


第12号(4月21日〜4月27日)

 天候は、23日から26日にかけてやや風が強かったものの、晴天の日が続いた。平均気圧591.5hPa、平均気温-64.7℃、最高気温-51.8℃、最低気温-74.4℃、平均風速5.4m/s、瞬間最大風速9.3m/s(23日)であった。

 雪氷観測では今週も以下の観測を継続した。雪面昇華量(蒸発パン法)、積雪圧密速度(変位計による)、飛雪粒子の粒径数(SPCによる)、露点温度(バイサラ)、毎日の降雪サンプリング、顕微鏡による降雪粒子の観察、上空の降雪粒子分布(シーロメーターによる)。
 深層掘削準備関連では、予定どおり97.3mまで掘削孔の拡幅作業(第3リーマーを使用、孔径254mmから260mm)を実施し、作業終了とした。また、浅層ドリルを使い、孔拡幅時にリーマーが落としたチップを回収した(113.34m深まで実施)。直径135mmの孔は100mから113.34m深となったので、13.34m分の135mm孔を確保したことになる。なお、リーマーおよび浅層ドリルの動作は特に問題はなかった。孔拡幅作業はこれで終了となり、次週はケーシングパイプ入れを実施する予定(パイプを入れた後に、チップ回収作業を再び実施する予定)。
 また、旧掘削場の門型ホイストの状況調査およびジャッキによるホイスト上部の屋根フレームの持ち上げを実施した。その結果、門型ホイスト上部の屋根フレームを浮かして、門型ホイストを移動させた場合、他の足場台で屋根を支えたとしても、屋根上の積雪が旧掘削場に崩落する可能性があり、今回は無理して門型ホイストを新掘削場に移動させない事とした。今後は、国内側と連絡をとり、適切な方法を検討する予定。
気象では、定常観測を実施した。
 設営関連では、新掘削場および掘削コントロール室の照明設置および旧掘削場の配線状況調査を実施した。
 医療では、健康診断の不合格者(尿酸値が高かった4名+希望者1名)に対して、採血を行い、血液分析を実施した。

 4月26日には最後の太陽を上部1/3ほど視認した。当日は「さよなら太陽会」として、寿司パーティを実施した。腰痛者は2名いるが、それ以外には特に健康に問題のある隊員はいない。



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