60次機械担当の櫻井です。今日は内陸旅行中の生活について書
きます。
内陸旅行を続ける上で重要な物の一つが水です。
内陸には水がない
ので、雪を溶かして水を作らなければなりません。
この作業を造水(ぞうすい)と言います。
内陸旅行では『風上・風下』という事を常に意識します。日本では
風の向きは変わりますが、内陸旅行のルート上では風向きは常に同
じです。造水の時も雪上車の排気ガス等からの汚染を避けるために
、雪上車の『風上』の雪を使います。
造水の手順は、雪をポリバケツ等の容器に詰め、その雪を雪上車の
ヒーターの吹き出し口に設置した造水ボックスに入れておくと、数時間でヒーターの熱で雪が解けて、雪の体積の3分の1程度の水
が出来ます。出来上がった水はヒーターで加熱されているので実際
は50度近いお湯になっています。
(バケツに雪を詰める津滝隊員と115号車)
(水の素=雪)
標準的な車両で真面目に造水すれば1日あたり約80リットルの水
を作る事が出来
ます。特に造水に熱心な車両ではおよそ160リットルの水を作っ
ているそうです。
(造水に熱心な115号車)
こうして作った水で生活に必要な水のほぼ全てを賄います。水は作
れますが、水の使い方も日本での生活とは一味違うのでまた別の機
会に書きます。
櫻井記