南極観測隊便り 2018 - 2019


2018/12/14

さらに内陸へ、そして調査地へ Ⅱ

Tweet ThisSend to Facebook | by ishida
ドームふじ基地には、12/7昼頃に到着し、12/9まで滞在しました。
今回の調査目的地は、この基地よりもさらに南方内陸域になります。基地は、途中通過地点のひとつです。
ドームふじ基地到着直後から、この基地で実施が必要とされている観測をおこないました。
降雪堆積量を計測するための雪尺測定、無人磁力計の保守、無人気象観測装置の保守など。
設営チームは、燃料のデポや橇に搭載している物資の整理をおこないました。

12/8は、基地内見学や休養。調査地に到着したら早期に実施しなければならない氷床レーダ観測については、アンテナの付け替え作業をここで休養返上で開始しました。
この仕事を12/8のうちに終わらせて、12/9にはすでに調査地(ベースキャンプ)に向かうべく用意を開始したのですが、思ったような早さで仕事をすすめることができず、結局12/9の午後までかかってしまいました。
車載アンテナの付け替えをひとたびはじめたら、完成するまで動くことはできなかったので、ここで予定よりも一日余計に時間をかけることとなりました。
-30℃、600ヘクトパスカルの環境で、大急ぎですすめた仕事でした。
担当者ら(藤田、津滝、Brice)の消耗度も大きい状況となりました。
写真にあるような巨大なシステムで、クレーンの力を借りて設置することとなりました。


写真1:組み上げた氷床観測用レーダのアンテナ。非常に高いアンテナ性能をもっています。

苦労の甲斐があって、できあがったのは巨大なアンテナシステムです。
本稿執筆現在、まだ設置作業は完了していませんが、氷床の大深部を明瞭に観測できると確信しています。

休養日課日12/8の午後には、基地看板の前で記念写真を撮影しました。いよいよ目的とする調査地であるドームふじ南方域へはいっていきます。


ドームふじ基地看板前で記念写真。(撮影:内陸ドーム隊)

藤田記
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