南極観測隊便り 2017/2018


2017/12/16

皆さま初めまして。58次越冬隊、伊藤です。

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今回59次のドーム隊の皆さまと一緒にドームふじ基地へ、わが愛車「PistenBully」と来ています。 何度かブログに登場させていただいてますがPistenBullyの紹介を簡単にしてみようと思います。

「PistenBully」  ドイツ製

本来はスキー場のコースを作る圧雪車で、PB300という車種の上位モデルPOLARを南極用に改造しているPB300 POLAR アンタークティックという車種になります。 PB300は1世代前のモデルなのですが、信頼性が高く南極にはこの車種が未だに新車として出てきます。 市販車と違う部分は、エンジンを温めるプレヒーターが付いていたり、油圧ホースが耐候性に優れている物に変更されていたり、エンジンの始動性を良くする回路を組んでいたりなどなど・・・・エンジンは1万2千cc(トレーラーと同じ位) インタークーラーターボ、馬力は約500馬力。駆動方式はHST(ハイドロスタティックトランスミッション)で重量は、、、  おっと、マニアックな話はこれ位にしておきましょう、、、

南極大陸には世界各国の観測隊が導入しており約130台がこの極寒の地で走り回っております。 JAREはというと2台のPB300と昭和基地用にPB100というミニサイズのピステンを保有しております。

 

運転席の様子
 
運転席には車両モニター、ナビ用PC1台、ナビ用iPad 1台 燃費計算用PC1台、非常用衛星電話1台、VHF無線機、UHF無線機と電子機器に囲まれながら運転しています。
JAREに導入されたのは4年前、55次隊です。今回日本としては初のPB300でのドーム到達となりました。その大役を果たせたのは非常にうれしく思います。
ピステンに携わり26年、生涯運転時間は約40000時間。整備もピステン専門でしている私にとって、雪上の最高峰 南極大陸を走れたのは本当に名誉な事と感じます。




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