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![]() 英名:Antarctic petrel 学名:Thalassoica antarctica ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 体長40-46 cm、体重 510-765 g、翼開長 101-104 cm。翼の上面のパターンが特徴的で(次列の雨覆いが黒から茶色で次列風切が白色)、他種と見誤ることはまずない。 ![]() 繁殖地は南極大陸とそのごく周辺の島のみである。外洋域では、夏には南緯62-63度の南極周辺海域に分布することが多い。 ![]() 繁殖地は雪がついていない崖、岩場である。営巣地は海岸沿いや島にみられるが、250kmも内陸に入った場所にみられることもある。採餌場所はパックアイス周辺の冷たい海域が多く、特に氷山がある地域を好む。飛行様式が外洋での長距離飛行に向かないためかもしれない。繁殖期以外の季節は外洋でのみ過ごす。 ![]() ![]() 餌は主にナンキョクオキアミ、コオリイワシ、イカ類(ナンキョクテカギイカ)、クラゲ。ドローニング・モードランド、Svarthamarenの繁殖地での調査では、餌構成(湿重比)は甲殻類67%、魚類29%、イカ類5%であった。ただし海上のパックアイス域で捕獲された個体は魚を多く捕獲していた(87%)。また、同地での衛星追跡による調査では、繁殖地から最大で1500 kmも離れた場所まで移動する個体もあり、往復で3000 km近くも飛翔していると考えられている。餌はおもに表層ですくい上げる方法によって採餌するが、空中からの飛び込み潜水や水面からの潜水を行うこともある。しばしばクジラや他の海鳥に混じって採餌する。クジラ漁船に5000-6000羽もの群が集まることもある。 ![]() 繁殖は11月に始まる。100ペア-100万ペアのコロニーを形成して繁殖する。巣は崖のひさしのある部分や岩のくぼみなどに作られる。90gの卵を1つ産む。抱卵期間はおよそ40-48日。雛は淡い灰色の羽毛に覆われている。ふ化後、巣立ちまでは42-47日を要する。本種の雛の成長速度は同サイズのミズナギドリ目鳥類の中で最も速く、南極の夏という短い成長期間に対する適応ではないかと考えられているが、そのメカニズムはまだ知られていない。 ![]() 個体数の総計は数百万個体と思われるが、推定値は文献により大きくばらつく。総計で38万つがいという推定もあれば、プリッツ湾地域だけで150万-250万つがいと推定する文献もある。 |