和名:ギンフルマカモメ
英名:Southern fulmar
学名:Fulmarus glacialoides
形態
分布
生息環境
餌と採餌行動
繁殖
個体数の現状と保全
形態
体長46-50 cm、体重 800 g、翼開長 114-120 cm。背中から翼の上面にかけて薄い灰色の羽を持つ。翼の下面、腹は白い。翼の上面、下面共にふちどりには黒色の部分がみられる。

分布
繁殖地は南極大陸とその周辺の島々で、ブーベ島が北限である。外洋域では南極、亜南極の開水域からパックアイス域まで、周極的に分布する。

生息環境
繁殖地は急斜面の岩場か切り立った崖である。採餌場所はパックアイス周辺の冷たい海域(表面水温-1.5-0.5度)が多いが、パックアイス帯の内側ではあまりみられない。

餌と採餌行動
餌は主にナンキョクオキアミ、コオリイワシ、イカ類(ナンキョクイカ、ナンキョクテカギイカ)だが、地域によって異なる。死体や魚の内臓などを食べることもある。餌はおもに表層ですくい上げる方法によって採餌する。しばしば同種の群で採餌し、他の海鳥に混じってみられることもある。トロール船に集まることがよく観察され、食物ゴミなどを食べることもある。

繁殖
繁殖は11月に始まる。高いコロニー性を示す。巣は崖のひさしのある部分や岩のくぼみなどに作られる。81-123gの卵を1つ産む。抱卵期間はおよそ46日で、3-9日交代で抱卵を行う。雛は所々灰色の模様の混じった白い羽毛に覆われている。ふ化後3週間は親が抱雛する。巣立ちまでは48-56日を要する。

個体数の現状と保全
個体数の総計は推定されていないが、数は多い。サウス・サンドイッチ諸島、サウス・オークニー諸島周辺に大きな集団営巣地が存在する。