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![]() 英名:Light-mantled sooty albatross 学名:Phoebetria palpebrata ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 体長 78-79 cm、体重 2.8-3.1 kg、翼開長 183-218 cm。翼、頭部は暗灰色であるが、首から背中、尾にかけての部分の淡い灰色がみられる。目の周囲だけが白く円になって覆われている。 ![]() 繁殖地は主に亜南極の島々である。マッコーリー島、サウス・ジョージア島、ケルゲレン諸島、クローゼ諸島、プリンス・エドワード諸島など。外洋では南大洋に周極的に広く分布する。ススイロアホウドリよりも水温の低い海域に分布することが多い。 ![]() ![]() 外洋域を主な生息域とし、繁殖のため以外陸地を訪れない。繁殖は離島で行う。主に急な斜面や海岸の崖、また内陸のタソックなどの草に覆われた斜面でも繁殖することが多い。 ![]() 餌は主にイカ類(ナンキョクイカ、ウデナガニュウドウイカ、Teuthowenia、Histioteuthis)とナンキョクオキアミである。サウス・ジョージア島での調査では、餌構成(湿重比)はイカ45.5%、魚類10.9%、甲殻類39.5%、その他4.1%であった。餌はおもに表層ですくい上げる方法によって採餌する。しかし浅い飛び込み潜水して餌をとることもあり、14個体へ潜水記録計を装着し、それぞれ8.5日間の調査をおこなったところ、最大潜水深度は平均4.7m、最大の個体で12.4mだったとの報告がある。船を追いかけて飛んだり漁船に集まるのが時々観察される。衛星追跡されたマッコーリー島の個体は、抱卵期に10-15日間で6463-6975kmの距離を移動して採餌し、マッコーリー島からの最大距離は平均1721kmだった。これらの個体は南緯62-64度まで達し、亜南極の島で繁殖しているにもかかわらず、遠く離れた南極大陸周辺の海域で採餌を行っていることが明らかとなった。 ![]() ![]() 成鳥は繁殖を2年に1回行い、9-10月に繁殖が始まる。弱いコロニー性を示す。巣は地上に泥と草を使って作られる。230-280gの卵を1つ産む。抱卵期間はおよそ69日でオス・メスは4-24日交代で抱卵する。雛は灰色の羽毛に覆われており、巣立ちまでは141-170日を要する。性成熟するまでは7〜12年かかる。クローゼ諸島での調査では1976-1984年の間の親の年生存率は97.3%で、平均的なつがいは5年に一度1羽の雛を巣立たせている。5年に1羽の雛という繁殖率は同所的に生息するアホウドリ類の中でも極めて低いが、個体群の維持は高い親の年生存率によって補償されていると考えられている。 ![]() 個体数の総計は3万つがい、全個体数は15万羽と推定されている。ニュージーランド海域の島に5千-1万つがい、サウス・ジョージア島に8千つがい、ケルゲレン諸島に3千-5千つがい、クローゼ諸島に2千200つがいが生息している。 |