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![]() 英名:Blue petrel 学名:Halobaena caerulea ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 体長26-32 cm、体重170-230 g、翼開長58-71 cm。体の上面は翼も含め青灰色で、背中と両翼にかけて黒くMの文字を広げたような模様が見られる。クジラドリ類とよく似ているが、頭部の模様や、尾の先端に白いラインが入る点で異なる。 ![]() ![]() 繁殖地は亜南極域の島々である。ホーン岬沖のディエゴ・ラミレス諸島、サウス・ジョージア島、プリンス・エドワード諸島、ケルゲレン諸島、マッコーリー島など。外洋では南大洋に周極的に分布する。冬の期間も繁殖地やその周辺海域に留まっている。ペルー沖では冷たいフンボルト海流によって南緯30度付近まで観察されることもある。 ![]() 繁殖は離島で行い、繁殖地はタソックなどの草に覆われた斜面が多い。外洋では南極周辺や亜南極の冷たい海域に多い。表面水温が-2〜+2度の開水面を好む。 ![]() いくつかの地域では主な餌はオキアミ類とヨコエビ類で、ナンキョクオキアミが中心である。魚類(ハダカイワシ類、ノトセニア科の魚)が中心の地域もある。サウス・ジョージア島の繁殖地での調査では、餌構成(湿重比)は甲殻類91.5%、魚類7.8%、イカ類0.7%で、マリオン島では甲殻類92.1%、魚類3.4%、イカ類1.5%であった。昆虫類を捕食することもまれにある。主に表層ですくい上げる方法とディッピングによって採餌するが、浅い潜水を行うこともある。5個体へ潜水記録計を装着し、それぞれ4-9日間の調査をおこなったところ、最大潜水深度は平均5.1m、最大の個体で6.2mだったとの報告がある。群で観察されることが多い。 ![]() ![]() 繁殖は9月に始まる。コロニー性を示す。巣はタソックなどの草の生えた柔らかい砂地に長い穴を掘って作られる。33-43 gの卵を1つ産む。抱卵期間はおよそ45-52日で、オス・メスは1-16日交代で抱卵する。雛は灰色の羽毛に覆われている。ふ化後3日は親が抱雛する。巣立ちまでは43-60日を要する。 ![]() 個体数の総計は数百万つがいと推定されている。ホーン岬沖のディエゴ・ラミレス諸島に200万羽、ケルゲレン諸島に10-20万つがい、プリンス・エドワード諸島、クローゼ諸島にそれぞれ数万つがいが繁殖している。移入されたネコ、ラットによる多数の繁殖個体の捕食により個体数が減少している地域がある。トウゾクカモメ類による多数の捕食も見られる。個体数のトレンドに関する調査が求められている。 |