南極観測隊便り 2017/2018


2018/01/18

1月17日(水)

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ドームふじを出発して7日目。約550km進みました。MDルートに入ってからは3日目。ここまではサスツルギ帯と比較的平らな雪面が交互に訪れ、NMDルートとさほど変わらないような感じです。明日からいよいよMDルートで最も激しいサスツルギ帯に入ります。PBによる整地なし、SM100だけの走行では時速3〜4km程度まで落ちてしまうそうです。明日はどのような走行になるのでしょうか。
今日はピステンにトラブルがあり、ルート上で緊急修理が行われました。油圧ホースが破断し一時走行不可となりました。まず交換することのない部位のため、予備品は持ち合わせておらず、別のホースに破断したホースから継手だけ取り外して溶接したそうです。カタバ風が吹く中、伊藤さんと小林さんペアによる6時間におよぶ作業の末、ピステンは再び問題なく走行できるようになりました。これからがサスツルギ帯の本番。無事に走行できるようになりホッとしました。


(現場で継手を溶接した油圧ホースが120気圧に耐え、応急修理が成功!)

私は今進んでいるMDルートでは観測車両に乗り込み雪尺観測を行なっています。前回の内陸旅行は5年前。雪尺は80cm以下の長さになると交換することになっていますが、今回は交換の必要がある雪尺が多いです。また、完全に埋まってしまいルート上で発見できない雪尺もあります。昨日は78kmのルート上で39本中23本が交換、7本の雪尺がルート上で発見できませんでした。
(大藪記)

キャンプ地:MD180
気温:-25度(6時)、-22度(19時半)
風速:6〜8m/s
気圧:685hPa
本日の行動:MD222からMD180まで移動(約40kmの走行)、レーダー観測、ルート沿いの雪尺観測および積雪サンプリング、ピステン修理


(わずかな上り傾斜の区間で、最後尾のSM111から先行する全車両が見えた。先頭からPB300、SM109、SM117、SM115)
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