南極観測隊便り 2018 - 2019


2018/11/29

みずほ基地からMD94へ 11/21

Tweet ThisSend to Facebook | by ishida
好天に恵まれ、みずほ基地を7:00に出発。夕方21:00頃まで走行を継続し、MD94とよぶ地点に到着しました。
ほぼ97kmの移動となりました。時間で獲得した大きな移動距離です。
翌日も好天が予報されており、走行を伸ばす予定です。
週末の金土に荒天が来るとの情報があります。
21日と22日で内陸高地に移動し、悪天の影響圏内から逃げ切りたいところです。

当初の到達目標地点は、MD100と呼ぶ地点でした。
ただ、そこはサスツルギ帯に相当するため、そこへのキャンプインは避けて6km手前のMD94にしたのです。

MDルートとは、みずほ(M)とドームふじ(D)地域を結ぶルートです。ルート番号は、キロメートルの距離を表します。
ドームふじは、MD732とMD734の中間地点にあります。みずほ付近からは735キロあまりの距離があります。そのうちの約7分の1を、今日一日で走行しました。
本ブログへの投稿は、実際の日程よりも遅れ気味が続いています。日中の行動に夜までかけて時間を使っていることが一因です。終日の車両の運転や諸観測で、その日一日の余力を使い果たし気味です。

みずほ基地やMDルートは、進行約2km毎に標高が約5-10メートル程度あがります。MD94地点の標高は2514メートル。気圧も700hPa前後になりました。空気が薄くなっていることを日々実感しています。


写真:日中の行動中、観測を担う車両が2台あります。1台(SM111、栗田・山田が搭乗)は、積雪サンプリングを担います。もう1台(SM115、津滝・高村・藤田が搭乗)は氷床レーダ観測と氷床質量収支観測(雪尺計測)を担います。観測頻度や所要時間がそれぞれ異なるので、これらの2台の車両は、6台の雪上車隊列の最後尾を、追い越したり追い越されたりして進行します。写真は、SM115号車の右側から追い越していくSM111号車です。車窓には氷床レーダ観測のアンテナの一部が映っています。

藤田記
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