南極観測隊便り 2017/2018


2017/12/02

12月1日(金) 幻日とダイアモンドダストの狭間で

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こんにちは、医療隊員の宮岡です。定時通信、人によっては衛星携帯電話や日本語の短波放送(アフリカ大陸向けの日本語放送がきれいに受信できます)で日々の情報を入手しております。皆さんは我々の健康を心配してくださっているかと思いますが、我々も皆様の安全を心配しております。
 さて、昨今の世界情勢とは全く無縁の南極は、雪面のうねり方が違うぐらいで全く変わりがありません。本日も天候良くドームふじ基地へ向け移動できております。除雪車が雪上車の先頭にたってルートを切り開いてくれるので、今までに比べると移動スピードが格段に上がっているとききました。今回が初めての南極になる私は、除雪車なしの長期移動は考えられなくなりそうです。
 気圧は650hPa前後になり、パンパンに膨れたお菓子の袋が破れ始めました。袋の中の空気(ガス)の量は一定ですので、PV=一定(P:圧力、V:体積)より温度がかわらないと仮定し、現在の気圧が平地の気圧の3分の2と考えると、体積は1.5倍になります。1.5倍の大きさになると耐えられないようです。ただ、破れるといっても袋のいたるところで破れるのではなく、袋の真ん中にある密着部分がはがれて穴があくといった感じです。(写真参照)湿気る可能性は少ないのですが、味に変化が起こっては一大事ですので、美味しくいただいております。おかげさまで、昭和基地出発以降5kg減った体重は全く変化しなくなりました。PV/T=一定という公式を参照すると、暖かい車内ではなく、-30℃以下の外気温と同じ橇の中へ入れた方が膨らみは小さいはずですが、お菓子を食べる口実がなくなってしまうので黙っています。



 写真を整理していると、幻日(虹)とダイアモンドダスト双方が写っている写真がありました。その間に雪上車や橇が置かれています。とてもキレイです。
明日は移動せず、観測や休息をとる予定です。お風呂を橇で運んでいるので入浴してみようと思います。せっかくなので、寒冷地での入浴が身体にどのような影響を及ぼすか、自分の体を使って調べてみます。温泉療法医(本職はあくまで外科です)の本領発揮です。



本日の行動
出発地:NMD378
キャンプ地:NMD430(中継拠点)
標高:約3300 m
気温:-32度(6時半)、-27度(18時半)
風速:4〜8 m/s
移動距離:52km
S16(出発地)からの積算移動距離:685 km
ドームふじ基地まで:371 km
本日の行動:移動、ルート沿いサンプリング、レーダー観測、キャンプ地での観測


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