南極観測隊便り 2017/2018


2018/01/10

1月9日(火)

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日中の高い気温を懸念していましたが、本日は昨日より10度程度低く日中でも-25度程度だったため、予定通り、ドームふじ基地からアイスコアの搬出作業を行いました。午前中は、雪に埋もれていたチップ(コア掘削時に生じる氷の削り屑。宇宙線生成核種分析用に保管してある。)45箱の掘り出し、ドーム基地への物資のデポ、コア搬出準備を行いました。午後からは、本隊に残っている隊員8名総出で、基地からのコアの搬出及び橇積みを行いました。第2期深層コアは50cmの長さに切断され、ダンボールに詰め込まれています。間には緩衝材として雪が詰められており、一箱の重さは30kgを超えます。現在ドームふじ基地は雪面下に埋もれており、コアの貯蔵庫から地上までは4m近くあります。この重たいコアを搬出するために、貯蔵庫に設置された昇降機を用いて地上までコアを搬出し、そろばんと呼んでいるローラー台の上を転がして橇へ積み込みます。なるべく作業にあたる人への負担が少ないようにと、伊藤さんのアイディアとPBの力で、橇の高さとコアを転がすローラーの高さが合うように除雪をしてもらったり、コアを積み込む橇を基地ギリギリまで寄せてもらったりしました。その結果、コア搬出から積み込みまでかなりスムーズに行うことができ、午後の作業だけで4橇分、144箱のコアを搬出・積載することができました。写真では様子がなかなか伝わりませんが、無駄のない動きでスムーズに橇積みができています。残りは1橇分です。(大藪記)

キャンプ地:ドームふじ
気温:-29度(7時)、-28度(19時)
風速:2~3m/s
気圧:608hPa
本日の行動:DF2コア搬出&橇積み(144箱・4橇)、チップ掘り出し(45箱)、物資のデポ(角材、コンパネ、タイコン、ダンボール)、レーダー観測、橇編成






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