南極観測隊便り 2017/2018


2018/02/04

大陸の拠点S16を離れて

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前回の投稿である1/28から約1週間たちました。ドーム隊のその後の経過の概略のみ述べます。
 

・1月29日:S16から昭和基地に向かうヘリコプター輸送があり、機械担当隊員の伊藤と医療担当隊員の宮岡が昭和基地に先行して移動しました。

・1月30日:残った8名のメンバーは、1/30までに、大陸の拠点S16で、そこを離れる準備として物資や橇等の整理をすすめました。大忙しの一日。
 
・1月31日:この日は、S16から「しらせ」行きのヘリ輸送で、国内へ送り返す物資を「しらせ」に輸送しました。同時に、研究系隊員の大野が帰国に向けた動きとして「しらせ」へ移動しました。S16から昭和基地への輸送もヘリが4便用意され、残った人員(赤田、大藪、川村、小林、杉浦、中澤、藤田)が昭和基地に移動しました。また、物資(各種装備等物資、廃棄物)も昭和基地に輸送されました。輸送オペレーションは午前中に実施されました。到着したヘリポートでは、昭和基地滞在の隊員や、先行して基地に滞在していた宮岡・伊藤の両隊員の出迎えを受けました。物資の仮片付けとあわせ、まずは入浴をさせていただきました。夕方には、基地で建設がすすんでいる「基本観測棟」の上棟式に参加することができました。疲労の蓄積と環境の大変化もあり、入浴後は疲れがどっとでて筋肉痛もではじめました。
 

・2月1日から現在:2月1日に昭和基地で越冬交代式がおこなわれました。59次越冬隊員であるメンバー(赤田、川村、宮岡)は昭和基地の住人として越冬観測体制にはいりました。58次越冬隊員であった伊藤は、越冬観測としての立場を正式に終え、帰国に向けた動きとして「しらせ」へ移動しました。他の5名(大藪、小林、杉浦、中澤、藤田)は、現在、昭和基地に一時的に滞在し、今後ケープタウンに向かうフライト(大陸内フライト(S16→ノボ基地)、大陸間フライト(ノボ基地→ケープタウン))のために待機しています。設営系の方々や他の研究分野の方々とあわせ、合計14名がこの経路で帰国の途につきます。
 

内陸ドーム隊としては、現在「しらせ」滞在が2名、昭和基地の主要区画滞在に4名、昭和基地の別棟である「夏宿」滞在が4名、分散滞在した状況となりました。今回の南極滞在中に全員が再集合する機会はもうありません。今後それぞれの経路(越冬、船で帰国、空路帰国)をすすんでいくことになります。
(昭和基地夏宿にて、藤田記)


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