南極観測隊便り 2017/2018


2017/12/23

12月22日(金)

Tweet ThisSend to Facebook | by 管理者
浅層コア掘削、大気観測(ゾンデ観測、SPC)、レーダー観測、AWS設置を行いました。観測系の隊員のみならず、医療隊員の宮岡さん、機械隊員の伊藤さんと小林さんにもかなりたくさんの観測関係の作業を負担していただき、ドーム隊総出で作業にあたっています。

今日のコア掘削は順調に進みました。深度が増し、コアがかたくなってきたため、ロギングや袋詰め作業が楽になってきています。

本日より、レーダー車(SM111)が本隊を離れ、5泊6日の観測に出かけました。このレグでは、NDFの西側を合計約670km走行して観測を行います。この車両には藤田さんと小林さんが乗車しています。夜の定時交信によれば、レーダー隊はNDFの南西方向約35km地点にいるそうで、人員装備車両共に異常なし、とのことでした。


(写真:5泊6日のレーダー観測に出かけるSM111)

食事は医療隊員の宮岡さんが毎日準備をしてくださっています。南極にいると曜日感覚がなくなるので、しらせにならい毎週金曜日にカレーを出してくれます。58次の調理隊員に準備していただいたカレーはバリエーションに富んでおり、毎週全く味の異なるこだわりカレーが登場します。今日はイカ墨カレーでした。何の具が入っているのか食べてみないとわからない真っ黒カレーでしたが、味は抜群でした。

明日も引き続き、ドーム隊10名フル活動です!
(大藪記)

キャンプ地:NDF
標高:約3750m
気温:-36度(6時半)、-28度(18時半)
風速:2〜4m/s
気圧:613hPa
本日の行動:レーダー観測、浅層コア掘削(31.75m)、大気観測(SPC、ゾンデ)、AWS設置(単菅組み上げ、10m掘削孔に雪温センサー設置)、車両修理

掘削レポート(川村記)
40ランで約18m掘削。13.7 - 31.7 m。コア回収できなかったのは2ラン。
朝一番でコアキャッチャを2枚に減らしたがコアブレイクできず3枚に戻した。午後後半にコアがしっかりしてきてから再び2枚に変更。ブレイクするポイントは、キャッチャーの高さと刃先の高さのどちらかのケースが多かった。アンチトルクは昨日のまま変更なし。午後にシューを3mmから5mmに変更し、掘削速度アップ(50cmで1分半前後)。カッターはすくい角40°(最初に取り付けてから変更なし)。午後、セパレータがゆるくなりチップが詰まり気味になってきたため交換。


(写真:掘削直後のドリル。コアキャッチャの部分でコアが切断されたことが分かる)
06:02 | 投票する | 投票数(26) | 日々の活動状況