南極観測隊便り 2017/2018


2017/12/05

12月4日(月) 時空を越えた贈り物

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こんにちは、現在BMI27.1医療隊員宮岡です、これでも痩せてきています。寝る時は、シュラフ(寝袋)+掛け布団・敷布団というコラボで寝ておりますが、寝相が悪いので、起きるとシュラフだけという事が度々あります。今朝起床時の車内の気温は3℃(外気温は-30℃以下)、まだシュラフのみでも快眠できています。

中継地点での以前の隊が置いてくださった食品ですが、最も古いもので賞味期限が1997年となっているものがありました。20年前の代物です。アルコールでしたら喜んで摂取する所でありますが、摂取してお腹を下してしまっては一大事ですので、躊躇しています。
 興味深かったのはダンボール。外部と内部の段ボールの変色の差が画像でもはっきりわかるほどです。紫外線によるものか、雪が解け水分がダンボールに浸み込み、それが再凍結して色が変わったものか分かりませんが、自然の凄さを感じます。



 南極での紫外線といえば、日焼けや雪目の対策が必須になります。写真でサングラスをかけている人が多いのは、格好つけているわけではなくて雪目(角膜炎)対策です。写真を撮る時だけサングラスを外す人もいます。目の周りだけ日焼けせず、それ以外の顔の部分が日焼けしている人がいるのはこの為です。これも個人差があって、日焼け止めで紫外線対策ばっちりの人は日焼けの境界がはっきりせず、逆にそうでないひとは境界がはっきりしています。良かったら今までの画像をご確認ください。さらに、今まで境界がはっきりしなかった人も、南極での滞在日数が増えるうちに徐々にはっきりしてくるかもしれません。そういった観点で写真を見るもの面白いです。
 一応、医療マニュアルで日焼けや雪目対策はきちんとして下さい、とアナウンスしている手前、元々色黒ではありますが、日焼け止めは個人用として4個持ち込みました。1ヶ月で1個消費しましたので、いいペースです。しかし、ここで問題が一つ。
日本で1回だけ使用してほぼ未使用だったものを1個持ち込んでおり、今朝使用してみたのですが、外に出ると顔が異常に冷たくて寒いんです!!不思議に思って日焼け止めの成分を確認すると、『クール成分配合』の文字が。きちんと確認すれば良かったなあ、と心の底から思ったのでありました。



本日の行動
出発地:MD390
キャンプ地:MD444
標高:約3500 m
気温:-38度(6時半)、-27度(18時半)
風速:2〜4 m/s
移動距離:54 km
S16(出発地)からの積算移動距離:765 km (12/4修正)
ドームふじ基地まで:291 km (12/4修正)
本日の行動:移動、ルート沿い雪尺観測とサンプリング、レーダー観測、キャンプ地での観測


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