南極観測隊便り 2017/2018


2017/12/22

12月21日(木)

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12月21日(木)

浅層コア掘削、大気観測(ゾンデ観測、SPC)、レーダー観測、積雪サンプリング、AWS設置準備(雪温センサーを埋めるためにハンドオーガーで10mの穴を掘った)を行いました。

私は浅層コア掘削に携わっています。7m付近のコアを掘削するのに大苦戦しました(雪がやわらかく、掘削したコアがうまく折れない)。掘削場からやや離れた位置では、AWSの雪温センサーを設置するために、ハンドオーガーと呼ばれる手掘りのコア掘削道具で10mの穴を掘っていました。午前中の作業だけで7m掘り進めており、あっという間に追い抜かれてしまいました。試行錯誤の末、無事に難所を突破し本日夕方には順調に掘り進められるようになりました。明日からペースが上がりどんどん掘れれば良いなと思います。(大藪記)

キャンプ地:NDF
標高:約3750m
気温:-33度(6時半)、-30度(18時半)
風速:2〜3m/s
気圧:612hPa
本日の行動:レーダー観測、浅層コア掘削(13.2m)、大気観測(SPC、ゾンデ)、積雪サンプリング、10m掘削(AWS雪温センサー設置用)、車両修理

掘削レポート
昨日の孔内撮影前には、掘削が進まない原因がアンチトルクが孔を広げてしまっていることだと思っていたが、そうではなく、アンチトルクが効きすぎてドリルが降りていっていなかったことがわかった。アンチトルクを弱く調整して掘削は進むようになったが、コアブレイクができない。太い針金や鉄板を曲げて大きなコアキャッチャを作って試したところ成功した。10mを超えてくるころにはコアがしっかりしてきて毎回コアカットはできるが、キャッチャがコア表面を数十センチ引きずってからのブレイクが多い。明日はキャッチャを2個に減らしてみる予定。(川村記)


本日最後のコア。コアキャッチャの傷跡が見える。



ゾンデ放球の瞬間(伊藤隊員)
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