国立極地研究所 デジタルアーカイブの運用ガイドライン
(令和元年7月26日研究所会議制定)
1.目的
国立極地研究所が収集管理している写真や動画について、研究、教育、広報普及のため、それを保管・管理・公開するためにガイドラインを制定する。
2.デジタルアーカイブで保管・管理・公開するコンテンツは以下の通りとする。
1)アーカイブ室で収集するコンテンツ
① 日本南極地域観測隊が撮影した写真や動画(著作権の許諾を得た物)
② アーカイブ室に寄贈された物品を撮影したデジタル写真
③ その他、アーカイブ室長が認めたもの
2)広報室で収集するコンテンツ
① 日本南極地域観測隊が撮影した写真や動画(著作権の許諾を得た物)
② 広報室が収集・管理する写真や動画
③ 所内研究員が調査研究で撮影した写真や動画
④ 研究プロジェクトに参加した研究者(所外を含む)が撮影した写真や動画
⑤ その他、広報室長が認めたもの
3.デジタルアーカイブの所掌について
1)デジタルアーカイブの運用は、広報室及びアーカイブ室で行う。
2)デジタルアーカイブへの登録は、管理の一元化のため、アーカイブ室が行う。
3)デジタルアーカイブの開発・維持は極域環境データサイエンスセンターが行う。
4.デジタルアーカイブの公開ステータス
1)デジタルアーカイブの目的として保管があり、一般には公開できないが、保管することが望ましいコンテンツも存在する。よってデジタルアーカイブでは次の2つの公開ステータスを設ける。
① 公開
② 非公開
2)全てのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0国際)により公開する。
非公開ステータスは公開するには憚れるが、貴重な資料なので保管するに値するものに対して与えられる。その判断は、アーカイブ室長が行う。
5.システム上では2つの種類のコンテンツが存在する
① 公開コンテンツ(NIPRのウォーターマークがあるもので、通常一般利用者が利用できる)
② オリジナルコンテンツ(NIPRのウォーターマークのないもので、アーカイブ室と広報室が利用できる)
6.登録申請
1)2.の各号で示されたデジタルコンテンツは、以下により登録申請を行い、アーカイブ室長の許可により、登録を行う。
① デジタルコンテンツと共に、別紙様式A・Bをアーカイブ室長に提出する。
② アーカイブ室長は、①により提出のあった登録申請に対して、登録の判断を行う。アーカイブ室長がデジタルアーカイブの目的に合わないと認められる場合は登録しないことがある。
③ アーカイブ室長は登録の際、公開ステータスを設定する。
2)登録申請を行う事の出来る者は以下の通りとする。
① 所内職員
② 所内プロジェクトに参加した者
所内プロジェクトとは、南極地域観測隊(JARE)、北極研究(GRENE、ArCSなど)を言う。
3)コンテンツの登録
登録許可を受けたコンテンツはアーカイブ室が提出されたメタデータと共にデジタルアーカイブに登録を行う。
7.デジタルアーカイブの利用
1)デジタルアーカイブの全てのコンテンツのオリジナル画像の利用はアーカイブ室と広報室の双方が可能である。
2)デジタルアーカイブの通常コンテンツは一般が利用可能である。
3)一般の利用可能範囲は、4.①公開の5.①公開コンテンツに限る。
4)デジタルアーカイブにあるコンテンツを復刻、翻刻、出版物に掲載、放映またはインターネット・ホームページに掲載(以下「復刻・翻刻および掲載等」という)しようとするときは、広報室の取材・掲載申し込みフォームより申請するものとする。
8.著作権の許諾
デジタルアーカイブによって公開するコンテンツが著作権保護期間内の著作物である場合は、登録申請者が、著作権者に対して下記の許諾を得る必要がある。
①著作物をデジタル化すること。
②サーバーに電子的に複製し、保存すること
③インターネットを利用して公衆に公開すること。
④保存および可読性維持のために保存媒体に複製および媒体変換を行うこと
⑤クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0国際)によって公開すること
⑤極地研の研究・教育・広報・普及のために2次利用すること。(インスタ等のSNS等への利用
(ただしこの場合でもCCライセンスでは著作権者の名前を表示することが義務づけられる)
9.個人情報の取り扱い
デジタルアーカイブが保有する個人情報は情報・システム研究機構個人情報保護規程に従い取り扱うものとする。
10.写真及び動画の取扱い
デジタルアーカイブで公開する写真や動画は、撮影された被撮影者の活動内容、撮影の場所、撮影の目的、撮影の態様、撮影の必要性等を総合考慮して、被撮影者の上記人格的利益の侵害しないものに限定する。
11.システムの変更
極地研は事前の予告なくデジタルアーカイブのシステムの機能またはサービスの内容を変更することがある。
12.サービスの一時的な中断
本研究所は、システムの保守、通信回線の不具合、停電、火災、地震または洪水等によりデジタルアーカイブのサービスの提供ができなくなった場合には、一時的にサービスを中断することがある。
13.サービスの中止
本研究所は、デジタルアーカイブのサービスの全部または一部の提供を中止することがある。この場合、本研究所は事前にホームページ上に掲示するものとする。
14.免責
本研究所は、デジタルアーカイブの利用により発生したコンテンツ利用者の損害(第三者との間で生じたトラブルに起因する損害を含む。)および第三者の損害に対しいかなる責任も負わないものとする。
15.協議
デジタルアーカイブの利用に関して、コンテンツ利用者と本研究所の間で紛争が生じた場合は、当該当事者がともに誠意をもって協議するものとする。
16.その他
このガイドラインは、令和元年8月1日から適用とする。