Algae

南極昭和基地周辺の淡水藻類
南極昭和基地周辺の淡水藻類国立極地研究所関連データベース生物圏研究グループ極地植物多様性画像データ日本語 / 英語

○ Introduction

はじめに
1.湖沼の藻類
(Algae in lakes and ponds)
2.沢の藻類
(Algae in streams)
3.土壌表面の藻類
(Soil algae)
4.コケ群落の藻類
(Epiphytic algae)
5.岩の表面の藻類
(Epilithic algae)
6.礫底面の藻類
(Sublithic algae)
7.岩の割れ目の藻類
(Chasmolithic algae)
8.雪上の藻類
(Snow algae)

○ 学 名

Cyanothece aeruginosa
Cyanothece major
Gloeocapsa punctata
Gloeocapsa sanguinea
Chondrocysits dermochroa
Leptolyngbya battersii
Leptolyngbya perelegans
Leptolyngbya tenuis
Phormidium autumnale
Nostoc commune
Nodularia quadrata
Calothrix parietina
Dichothrix sp.
Stigonema minutum
Luticola muticopsis
Pinnularia borealis
Botrydiopsis callosa
Chloromonas polyptera
Macrochloris multinucleata
Kentrosphaera grandis
Prasiola crispa
Oedogonium sp.
Actinotaenium cucurbita
Cosmarium cf. clepsydra

Luticola muticopsis

学 名

Luticola muticopsis (van Heurck)Mann, The diatoms, p. 671, 1990(珪藻)
Basionym:Navicula muticopsis van Heurck. Result Voyage du S. Y. "Belgica" Anvers, p. 12, 1909

分 類

本種はベルギーの南極探検隊が採集した試料をvan Heurck が新種として記載した種であり(小林,1962)、南極や亜南極に広く分布している。本種はこれまでNavicula muticopsis van Heurckの種名で南極の様々な場所から数多くの報告がなされてきたが、Mann(1990)は、Navicula属を再検討し、殻面の中心域の片側に一個の遊離点を有す種類をまとめてLuticola属を新設し、N. muticopsisを本属に組み替えた。
本データベースは、Mann(1990)の見解に従って本種をLuticola属として扱った。
本種の細胞分裂による小型化にともなう形態変異は著しく同定には注意を要する。本種の野外集団を用いた形態変異については小林(1962;1965)の詳細な研究があり、東オングル島産の野外試料と文献調査から N. muticopsis var. muticopsis とvar. gaussiiの2変種を認めた。一方、N.muticopsis var. gaussiiを変種ではなく独立した種としてあつかう見解もある(Mann,1990)。なお、N.muticopsis var. gaussiiは海産種である(Heiden and Kolbe,1928)。
小林(1962;1965)はさらに、N. muticopsis var. muticopsis
f. muticopsis、 及びf. capitataの2品種に識別している。N.muticopsis var. muticopsis f. capitataはCarlson(1913)がサウスシェトランド諸島のネルソン島や南極半島の雪から新品種として報告した。基本種に比べ、先端が突出し、一方の縁辺がほぼ真っ直ぐになることで区別される。また、小林(1963)は近縁種のN. murrayi W. & G. S. West を多数の細胞形態の観察に基づき、N.muticopsis var. muticopsis f. murrayiに組み替えている。一方、本種をWest and West(1911)の見解のまま独立した種として扱う報告があり(Hirano,1983)、Mann(1990)は独立した種として扱い、Luticola murrayiに組み替えている。 なお、本データベースの種の記載、生態、分布は、上記種内分類群のうち種として扱う見解のあるN.muticopsis var. gaussiiN. murrayiについては除外した。

写真1:昭和基地周辺の土壌藻類モニタリング地点の土壌を培養して出現した本種の細胞。長さ23µm、幅11µm。写真1は殻面に焦点をあわせてあり,荒い点からなる条線が観察される。写真2は同じ細胞の葉緑体に焦点あわせたもの。H型の葉緑体と明瞭な1個のピレノイドが観察される。標本番号:F41-8、オングルカルベン島、大谷修司撮影。
 
写真2:大谷修司撮影。
 
写真3:本種を酸処理した細胞。長さ31μm、幅10.5μm。荒い点からなる条線に加え、中央部に遊離点が一個観察される。この細胞は両端部が頭部状であり、さらに遊離点のある側の縁辺がほぼ真っ直ぐであることからf. capitataに同定される(分類参照)。冷凍標本:F00971-017ラングホブデ雪鳥沢。蘚類付着。大谷修司撮影。
 
写真4:本種を酸処理した細胞。長さ22.5μm、幅8.5μm。荒い点からなる条線に加え、中央部に遊離点が一個観察される。この細胞は両端部が短い嘴状であり、さらに遊離点のある側の縁辺やや膨らむことから、f. muticopsisに同定される(分類参照)。冷凍標本:F00978-017ラングホブデ雪鳥沢、蘚類付着。ラングホブデ雪鳥沢。大谷修司撮影。
 
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形状・大きさ等の説明。
分類学的な説明。
生態(生育環境)の説明。
南極大陸での生息地域の説明。
引用文献および参考文献一覧。