Algae

南極昭和基地周辺の淡水藻類
南極昭和基地周辺の淡水藻類国立極地研究所関連データベース生物圏研究グループ極地植物多様性画像データ日本語 / 英語

○ Introduction

はじめに
1.湖沼の藻類
(Algae in lakes and ponds)
2.沢の藻類
(Algae in streams)
3.土壌表面の藻類
(Soil algae)
4.コケ群落の藻類
(Epiphytic algae)
5.岩の表面の藻類
(Epilithic algae)
6.礫底面の藻類
(Sublithic algae)
7.岩の割れ目の藻類
(Chasmolithic algae)
8.雪上の藻類
(Snow algae)

○ 学 名

Cyanothece aeruginosa
Cyanothece major
Gloeocapsa punctata
Gloeocapsa sanguinea
Chondrocysits dermochroa
Leptolyngbya battersii
Leptolyngbya perelegans
Leptolyngbya tenuis
Phormidium autumnale
Nostoc commune
Nodularia quadrata
Calothrix parietina
Dichothrix sp.
Stigonema minutum
Luticola muticopsis
Pinnularia borealis
Botrydiopsis callosa
Chloromonas polyptera
Macrochloris multinucleata
Kentrosphaera grandis
Prasiola crispa
Oedogonium sp.
Actinotaenium cucurbita
Cosmarium cf. clepsydra

2.沢の藻類(Algae in streams)

雪解け水を集めた沢は水深が数センチと浅い場合が多い。昭和基地周辺でもっとも大きい沢はラングホブデ中央部をほぼ東西に流れる全長約2 kmの雪鳥沢である(図10)。

図10 夏の雪鳥沢。2000年1月14日,ラングホブデ(大谷修司撮影)
 


この沢は、大陸氷床と沢の積雪の融水によって涵養されているが、年によっては流量が少なく、連続した流れとならない場合がある。また、1988年の2月中旬には沢の水は凍りつき、しだいに氷が昇華して乾燥した緑藻のコロニーが沢の表面に残されていた(図11)。


図11 昇華した沢の緑藻類。1988年2月17日,ラングホブデ雪鳥沢(大谷修司撮影)
 



図12 沢の浅い水底の藻被。1988年2月15日,ラングホブデ雪鳥沢(大谷修司撮影)
 

沢の藻類は凍結乾燥状態で越冬すると考えられる。このように水環境から見ると沢は、湖沼に比べ極めて不安定である。ほとんどの沢の底には藍藻類が優占する藻被が見られ(図12)、それに珪藻や緑藻が混生する。

   

図13 沢の石に付着する緑藻Ulothrix 属。2000年1月21日,スカルブスネス(大谷修司撮影)
 

ラングホブデ雪鳥沢の藍藻類、緑藻類に関してはHirano (1979)の詳しい報告がある。沢の石などには糸状の緑色のコロニーがしばしば付着しているが(図13)、ヒビミドロ属(Ulothrix sp.)の種類であることが多い。ビクトリアランドでは、糸状からリボン状の緑藻であるカワノリの一種(Prasiola calophylla)が沢で優占することが報告されえいるが(Broady, 1989)、南極昭和基地周辺からは知られていない。



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引用文献および参考文献一覧。