Flowering plants

北極・南極域の種子植物
北極・南極域の種子植物 ・ 国立極地研究所関連データベース生物圏研究グループ極地植物多様性画像データベース日本語 / 英語

○ 学 名


Cochlearia officinalis
Colobanthus quitensis
Deschampsia antarctica
Dryas integrifolia
Dryas octopetala
Epilobium latifolium
Eriophorum scheuchzeri
Erysimum pallasii
Juncus biglumis
Melandrium apetalum
Oxyria digyna
Papaver radicatum
Polygonum viviparum
Ranunculus sulphureus
Salix arctica
Salix reticulata
Saxifraga caespitosa
Saxifraga cernua
Saxifraga hirculus
Saxifraga oppositifolia
Silene acaulis

○ 和 名


オニイワヒゲ
キバナクモマグサ
キョクチトモシリソウ
コケマンテマ
ジンヨウスイバ(マルバギシギシ)
タカネキンポウゲ
タカネマンテマ
チャボクモマグサ
チョウノスケソウ
チリメンヤナギ
ナンキョクコメススキ
ナンキョクミドリナデシコ
ヒロハヤナギラン
フタツブイ
ホッキョクスズシロ
ホッキョクヒナゲシ
ホッキョクヤナギ
マキバチョウノスケソウ
ムカゴトラノオ
ムカゴユキノシタ
ムラサキクモマグサ(ムラサキユキノシタ)

はじめに

 北極における樹木限界以北の維管束植物は約900種知られており、そのうちの3分の2は北極に固有であるといわれている。さらに北緯79度以北のスバールバル諸島スピッツベルゲン島では100種以上の種子植物が知られている。
 ここではスピッツベルゲン島とカナダの北極圏に生育する代表的な種子植物を紹介する。一般に、北極のツンドラ域には樹木は生育しないといわれているが、矮生低木として知られているものにツツジ科のオニイワヒゲ(Cassiope tetragona)、ヤナギ科のホッキョクヤナギ(Salix arctica)などがあり、バラ科のチョウノスケソウ(Dryas octopetala)、マキバチョウノスケソウ(D. integrifolia)なども矮生半低木といわれている植物である。やや湿った地形のくぼ地や雪のたまりやすいところにはタデ科のジンヨウスイバ(マルバギシギシ)(Oxyria digyna)、ムカゴトラノオ(Polygonum viviparum)、キンポウゲ科のタカネキンポウゲ(Ranunculus sulphureus)などが生育し、湿地にはカヤツリグサ科のエゾワタスゲ(Eriophorum scheuchzeri)、ワタスゲ(E. vaginatum)、サギスゲ(E. gracile)などが生育する。乾燥した礫地にはケシ科のホッキョクヒナゲシ(Papaver radicatum)などが生育するが、ユキノシタ科のムラサキクモマグサ(ムラサキユキノシタ)(Saxifraga oppositifolia)、ナデシコ科のコケマンテマ(Silene acaulis)などは乾性地から適潤地まで広く生育する。
 一方、南緯60度以南の南極域に自生する種子植物は、ナデシコ科のナンキョクミドリナデシコ(Colobanthus quitensis)とイネ科のナンキョクコメススキ(Deschampsia antarctica)の2種が知られているに過ぎない。東南極に位置する昭和基地周辺には種子植物の自生はない。この2種はともに南極の固有種ではなく、南アメリアや亜南極の島々にも分布するものであるが、南極半島周辺のマーガレット湾、テラフィルマ諸島アラモード島(南緯68度48分)が南限である。亜南極では顕花植物は56種ほど知られている。

小島  覚(北方生態環境研究学房)
神田  啓史(国立極地研究所)       
監修:伊村  智(国立極地研究所)          

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