分野
観測名
観測主任研究者
観測地
観測期間
観測目的・実施概要
O-1
海洋学

グリーンランド海、バレンツ海における溶存炭酸物質の季節変動の観測

橋田  元

国立極地研究所

グリーンランド海、バレンツ海

2001年4月

当海域における大気−海洋間、二酸化炭素交換過程を解明するため、表層海洋中の二酸化炭素分圧や溶存無機炭素および栄養塩等の鉛直分布の観測を行う。

O-2
海洋学
雪氷学

バルト海における海氷気候の観測研究

白澤 邦男

北海道大学
低温科学研究所
附属流氷研究施設

バルト海フィンランド湾

2001年12月〜2002年8月

[目的]バルト海南部の定着氷域での海氷生成・消長過程における大気−海氷−海洋相互作用の観測及びモデル化のための研究
[概要]バルト海南部のフィンランド湾のSantala Bayを観測拠点として、気象、海洋、海氷観測をするための自記観測機器をフロートに設置して、結氷期の気象、海洋、海氷等の環境パラメータを収集する。結氷期間中には定期的に海氷、海水のサンプルを採取して、物理構造、組成、地球化学組成の変遷を観測する。これらのデータを用いて海氷成長過程における海氷構造変質のモデル化、積雪、海氷熱力学モデルの開発、検証を行う。

O-3
海洋学
生物学

北極域における動物プランクトンの生態の研究

服部  寛

北海道東海大学

ボーホート海(マッケンジー川河口域)

未定

北極海での物理過程と生物生産の関係を明らかにし、大気・海洋間と海洋内での鉛直的な物質循環を明らかにすることを目的とする。そのため、カナダの沿岸警備隊の船舶を主に利用し、海洋での物・物理・化学・地学的研究を行う。

O-4
底質化学(生物地球化学)

北極海沿岸海底土中のDMS測定

田中 教幸

北海道大学大学院
地球環境研究科

アラスカ北部沿岸域、シベリア沖北極海縁海域

2001年6月〜

海水、海氷、底土中の DMS(ジメチルサルファイド。硫化ジメチル)は、大気中に放出されたのちに酸化分解を受け、メタンや亜硫酸ガスなどになる。このうち特に後者にあっては硫酸エアロゾル核となり、北極低層成層雲の生成に強く関与することが指摘されている。そこで、海水や海氷中における生物活動と強く関係するDMSの生成過程や、大気中への拡散過程を明らかにし、拡散過程のモデル化を図ることを目的とする。

O-5
海洋
物理学

北極点環境観測拠点

畠山  清

海洋科学技術センター

北極点

2001年4月

東部北極海の気候変動観測。海洋ブイ(J-CAD)の設置。XCTD及び海洋観測。

O-6
海洋
物理学

ボーフォート海海洋観測(1)

畠山  清

海洋科学技術センター

ボーフォート海

2001年7月

陸棚海盆間相互作用、水塊形成、長期モニタリング・係留観測

O-7
海洋
物理学

ボーフォート海海洋観測(2)

島田 浩二

海洋科学技術センター

ボーフォート海

2001年9月

陸棚海盆間相互作用、水塊形成、中層水(大西洋水)循環の研究・CTD、採水、XCTD、係留観測

B-1
物質循環

アラスカ森林炭素循環観測研究

田中 教幸

北海道大学大学院
地球環境研究科

Caribou-Poker Creek Research Watershed、及びアラスカ横断

2001年6月〜2002年3月

山林火災跡地、タイガ、ツンドラ、その他において植生群生が異なる地域での生態、バイオマス、土壌呼吸量、その他を観測し、炭素移動量・収支を見積もるほか、放射伝達シミュレーションを行う。

B-2
生物科学

カナダエルズミア島における氷河後退域の生態系調査

神田 啓史

国立極地研究所

エルズミア島、アクセル・ハイベルク島(カナダ)

2001年7月

[目的]カナダ北極における氷河後退域の生物多様性、生物環境が地球温暖化によってどのように影響を受けているかを調査し、これまでのスピッツベルゲン島の観測と比較することにより、北極高緯度地域の生態系変動を明らかにする。
[概要]氷河後退域の一次遷移過程での植生変化、植物生理生態学的研究の予備調査、種子植物、蘚苔・地衣類の分布調査及びサンプリング、大型哺乳動物の個体数、食性調査

B-3
生物科学

高緯度北極の陸域生態系における炭素循環

神田 啓史

国立極地研究所

ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年7月〜8月

[目的]無雪期間における生態系の純一次生産量(NEP)を調査し、プロセス法の精度を評価するとともに生態系における炭素収支を明らかにする。
[概要]定点3、4付近のキョクチヤナギとカギハイゴケの混成群落で円筒形のカラを埋め込み、NEPの測定、及び土壌、植物のサンプリング

B-4
生物科学

シベリアの温暖化にともなう植生移動のモニタリング

末田 達彦

愛媛大学農学部

エニセイ河中流域(ロシア)

2001年8月〜9月

[目的]航空レーザー測距法による森林バイオマス、葉面積の広域測定
[概要]エニセイ河支流のバクタ川沿い200kmの区間に15サイトのプロットを設定し、森林バイオマスと葉面積の定測調査

B-5
生物科学

スピッツベルゲン島のコケ群落枯死に関わる糸状菌の同定

東條 元昭

大阪府立大学大学院
農学生命科学研究所

ロングイヤービンおよびニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年6月〜8月

[目的]コケを枯死させると考えられるPythium属菌などの糸状菌の種を同定し、その発生生態を明らかにする。
[概要]ロングイヤービンおよびニーオルスン周辺のカギハイゴケ群落の枯死斑からPythium属菌などの糸状菌を分離する。同時に枯死斑部の組織を樹脂包埋して日本に持ち帰り、菌の感染状況を位相差顕微鏡で観察する。また、ニーオルスン周辺のカギハイゴケ群落に調査区を設定し、枯死斑の面積を測定する。同じ枯死斑の面積を翌年にも測定し、その差異から被害の進展速度を推定する。

B-6
生物科学

スピッツベルゲンにおける氷河後退域の植生遷移過程

神田 啓史

国立極地研究所

ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年8月

[目的]温暖化操作実験による植生の変化及び紫外線の影響調査
[概要]定点1、2、3及びラテラルモレーン定点内の温暖化チャンバー(OTC)を用いて、種子植物、蘚苔類、地衣類群落の植生写真撮影、微気象データ記録、ライントランセクトによる氷河後退域の植物遷移調査

B-7
生物科学

バイカル湖流域の湖底堆積物中の有機成分による長期環境変動の推定

井上 源喜

大妻女子大学社会情報学部

フブスグル湖(モンゴル)

2001年8月

[目的]バイカル湖流域のフブスグル湖で湖底堆積物コア(1〜2m)を採取し、過去2〜3万年間の環境変動を推定する。
[概要]船舶からグラビティコアラーを用い湖底から堆積物コアを採取する。これらを航空機で輸入し、古環境変動の解析をする。

B-8

生物科学

ハシブトウミガラス

綿貫  豊

北海道大学農学研究科

ニーオルスン(スピッツベルゲン)

2001年7月2日〜23日

[目的]データロガーを用いて、潜水中のハシブトウミガラスの翼ばたき行動と深部体温の変化を明らかにする。
[概要]5個体に温度水圧ロガーをその腹腔内に埋め込み、別の5個体の背中に加速度、水圧、温度ロガーを装着し、これらを回収する。

B-9

生物科学

北極・亜北極海における植物プランクトンによる基礎生産量推定方法の評価

田口  哲

創価大学工学部
生物工学科

ベーリング海

2001年8月〜9月

光合成曲線実験、水中照度の測定

B-10

農業気象学・微気象環境生態学・温室効果ガス動態

北極域陸域生態系の温室効果学収支の観測研究

原薗 芳信

農業環境技術研究所

(Central Marsh 71゜19' 12.5" N, 156゜37' 20.211" W, elevation 1 m)、バロー(アラスカ)

通年(1999/4〜2002/8)

[目的]温室効果ガス濃度の上昇による地球環境変化(温暖化)の影響は、北極域でもっとも早くかつ顕著に現れ、北極域の気候変化は北半球中緯度の気候に大きく影響することが明らかにされている。しかし、北極域生態系における炭素収支や大気中CO2の循環速度などのデータは不足しており、アラスカ州北極海沿岸ツンドラ(Barrow)において相手側San Diega State Univ. (SDSU)のグループと温室効果ガス収支の共同観測を行う。
[概要]微気象学的方法(渦相関法、傾度法)によりツンドラ生態系の温室効果ガス収支を観測する。農業環境技術研究所(NIAES)グループは湛水状態の湿潤ツンドラを対象とし、CO2、CH4収支の通年のデータを得る。SDSUグループは乾燥ツンドラを対象とする観測を実施するほか、航空機観測による広域的データを確保する。植生タイプの差異による生態系応答の違いや経年変化を明らかにする。また、IARCは北極域の温室効果ガスに関するデータの蓄積とデータベース化を行う。

B-11

生物科学

北極圏のムカゴトラノオにおける、フェノロジーとプレフォーメーション

西谷 里美

日本医科大学
新丸子校舎生物学教室

ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年7月19日〜8月23日

[目的]雪解け時期の異なる地点でのフェノロジーの比較および人工気象器を用いた栽培実験のための植物材料採集
[概要]雪解け時期の異なる3地点で、2000年にマークし調査した個体について、葉のフェノロジーを記載した。また、各地点で成熟したムカゴを採集し日本へ持ち帰った。

B-12

生物科学

雪腐病菌の遺伝的多様性と環境適応

星野  保

産業技術総合研究所
生物遺伝子資源研究部門

サハリン、ウラジオストック、ハバロフスク、イルクーツク(ロシア)

2001年5月

[目的]雪腐病菌の遺伝型の解明と低温適応との関連を明らかにする。
[概要]雪腐病菌未見の地域での菌類採集。

Ge-1

地学

超伝導電力計による地球・潮汐、地球自動振動の観測

佐藤 忠弘

国立天文台

ニーオルスン(スバールバル諸島)

継続(連続観測)

SGを使い、短周期から長周期に渡る広い帯域での重力の時間変化から、海洋変動と重力変化の関係について調べる。今年度は特に、ドイツに依頼し、重力の絶対測定を実施する。これとSGとの比較から後氷河期の地殻変動による重力変化の研究を行う。

Ge-2

地学

北極圏海域での海底地震観測(地下構造地震探査と自然地震観測)

島村 英紀

北海道大学
地震火山研究観測センター

(この年度はトルコ・マルマラ海でパリ大学と共同海底+陸上の地震観測を行うほか、カリブ海の沈み込み帯でもパリ大学と共同海底+陸上の地震観測を行う)。また前年度までに北極圏海域などで収集した膨大なデータ(下記の昨年の観測概要を参照のこと)のデータ処理を共同で行う。

H-1

水文学・気象学・雪氷学

アラス内および近傍での熱・水・炭酸ガスフラックス観測と水文環境に関する観測研究

石井 吉之

北海道大学
低温科学研究所

ウラッハン・サッハン・アラス、ヤクーツク市東方のレナ川右岸地域(ロシア)

2000年9月〜2001年12月(通年)

森林と草地が混在する地域での1次元鉛直熱・水・CO2フラックスの日変化と季節変化をとらえる。また、アラスをとりまく水文環境を理解し、池水位及び面積の10〜11年周期変動のメカニズムを明らかにする。

H-2

陸面水熱循環

永久凍土域における水・熱循環観測研究

大畑 哲夫

北海道大学
低温科学研究所

チクシ、レナ川河口域(ロシア)

2001年5月〜2002年3月

永久凍土域における水・熱循環過程を明らかにするために、大気〜陸面間の水・熱収支、凍土層中の水・熱輸送などを観測する。併せて総合的な気象観測を行い、永久凍土域における水・熱循環過程をモデル化することを目的とする。

H-3

陸面水循環

ユーコン川水エネルギー循環観測研究(YuWex)

石川 信敬

北海道大学
低温科学研究所

ユーコン川上、中、下流域(アラスカ)

2001年5月〜2002年3月末日

上記の測器により、地表面水・熱輸送、地表面〜大気間水・熱交換、接地大気層による水・熱輸送、河川域における地下水輸送などの過程の観測を行う。

Gl-1

雪氷学

アルタイ山脈における氷河コアによる環境変動研究

藤井 理行

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

アルタイ山脈南チュイスキー山郡ソフィスキー氷河(ロシア)

2001年6月〜7月

温暖化の進行が著しいと考えられているシベリア南部におけるその変動実態の解明と環境変化との関連を調べることを目的とする。100mコア掘削と3mピットワークを実施する。

Gl-2

雪氷学

カナダ、ユーコン準州マウントローガンにおける氷河観測

東 久美子

国立極地研究所

マウントローガン、ユーコン準州(カナダ)

2001年5月上旬〜7月上旬

マウントローガンの氷河において積雪量及び積雪中の化学物質濃度の標高依存性を調べるため、同氷河の標高の異なる6地点においてピット観測を実施した。

Gl-3

雪氷学

北グリーンランド氷床深層コア掘削解析研究

庄子  仁

北見工業大学

NGRIP内陸キャンプ(グリーンランド)

2001年5月〜7月

[目的]グリーンランド氷床深層コアに記録されている物理的化学的性質の解析から、過去の地球環境変動の情報を収集する。
[概要]NGRIPキャンプ(75゜N、42゜W)において、深層コア掘削・処理を継続する。また、NGRIP関連プロジェクトとして、フィルンエア試料を100m深から採取する。

Gl-4

雪氷学

スンタルハイアタ山脈NO.31氷河の予察

山田 知充

北海道大学
低温科学研究所

スンタルハイアタ山脈NO.31氷河(サハ共和国)

2001年7月21日〜28日

[目的]1)最近の氷河変動
当該氷河は40年前に測量されているので、再測量することにより40年間の氷河の変動を把握。氷河の測量と氷河の周囲のGPS測定を併用。
2)コア解析による約300年前までの古環境の復元
本年度は、資材・機材の輸送や涵養域の掘削予定地点の状況把握、及びコアの質を検討するため、3mピットと10mボーリングコアによるサンプリングなどコア掘削の予備調査に的を絞った。ボーリングとピット観測は、涵養域でも表層部の融解が激しくかつ上積氷帯となっていたため、積雪がほとんどなく、氷点下の氷体に融解水が浸透するためバレルが凍着することから実施できなかった。
3)氷河の水文・気象学的研究
氷河と氷河周辺約6地点における気温測定。氷河末端キャンプ地における日射量観測。

Gl-5

雪氷学

バロー海氷・海水観測研究

田中 教幸

北海道大学大学院
地球環境研究科

北極海沿岸(バロー沖合)

2001年5月〜2002年3月末日

ドリルに接続したコアラーで直径10センチ程度の海氷の柱状試料を採取する。海氷下及び周辺の海水試料をポンプや採水器でくみ上げ、現地でろ過し、IARCに持ち帰る。

Gl-6

雪氷学(雪氷圏生物学)

氷河気候変動観測研究

田中 教幸

北海道大学大学院
地球環境研究科

Juneau氷原、Gulukana氷河、Harding氷原(アラスカ)

2001年6月〜2002年3月の間適宜

氷河上の生物活動による有機物生産等の過程は、氷河のアルベド変動を引き起こしたりするなど、氷河変動、ひいては気象気候に影響を及ぼす可能性がある。そこで、今回は特に生物の活動が活発になる夏季に、今後のための予備調査を行い、氷河の物理的、化学的、生物学的観測のための準備を行う。

Gl-7

雪氷学

ロシア・アルタイ山域における古環境復元研究

藤田 耕史

名古屋大学
環境学研究科

アルタイ山脈、ベルーハ山(ロシア)

2001年7月9日〜28日

[目的]ベルーハ山での雪氷コア掘削適地選定のための予察観測
[概要]氷河涵養域における雪氷コア(20m)採取と質量収支観測のためのステーク設置・測量を行った。

A-1

大気科学

AAMP02(北極海横断航空機大気観測)

山内  恭

国立極地研究所

バロー(アラスカ)、北極海、スバールバル地域、グリーンランド海

2002年3月

[目的]北極域における温室効果気体やエアロゾルの動態、エアロゾル放射影響、雲・擾乱の構造の解明を目的とする。
[概要]中型ジェット機により、日本からの長距離飛行で、アラスカからスバールバルまで北極海横断の成層圏飛行観測を行う。この飛行観測では、大気中物質の長距離輸送、成層圏−対流圏交換、極渦との関連、ポーラーロー(極低気圧)の盛衰を課題に、広域大気の鉛直構造、水蒸気分布等を調べるためにドロップゾンデ観測も実施する。地上では、ニーオルスン基地にて航空機と同期した集中観測を実施すると共に、バローでの地上観測とも共同する。さらに、気象客観解析、衛星観測との対比を行う。

A-2

気象学

アラスカ・ポーカーフラットにおける大気微量成分のFTIR観測

村山 泰啓

通信総合研究所
北極域国際共同研究グループ

ポーカーフラット(アラスカ)

2001年1月〜12月(通年)

[目的]FTIRで得られる太陽赤外光の吸収スペクトルから、大気中の微量成分の存在量が観測でき、オゾンやCLOX、HOX関連物質の分布推定により大気中の化学物質の振る舞いを調べる。
[概要]1998年10月に開始したポーカーフラットFTIRにより、太陽赤外光の吸収スペクトルから、大気中の微量成分の存在量が観測できる。またスペクトル広がりから成層圏高度以下の高度分布の推定ができる。近年は大気の赤外放射を測定した絶対量の推定の試みも開始されている。オゾンをはじめ、極域で重要となる化学物質を調べる。アラスカ・ポーカーフラット(フェアバンクス市近郊)は極渦の周縁部や外部に位置することが多く、極域大気と中緯度大気の混合過程・物質輸送の観点からの研究が行える。

A-3

大気科学

アラスカ・ポーカーフラットにおけるオゾン層微量成分のミリ波分光観測

落合  啓

通信総合研究所
電磁波計測部門
SMILESグループ

ポーカーフラット(アラスカ)

2002年1月〜3月

[目的]ミリ波分光計によって北極オゾン層の一酸化塩素(ClO)などの濃度を測定する。
[概要]通信総研開発のミリ波分光計が、1998年より断続的にポーカーフラット実験場内で稼働しているので、さらに調整、校正を行い観測を実施する。

A-4

大気科学・雪氷学

アラスカのツンドラ地域における大気−雪氷相互作用の研究

佐藤  威

防災科学技術研究所
長岡雪氷防災研究所新庄支所

カリブー・ポーカー・クリーク(フェアバンクス、アラスカ)

通年

長期自動観測により気象と積雪の関連を明らかにするとともに冬期の現地有人観測により積雪状態を明らかにする。

A-5

大気科学

カナダ・ユーレカにおけるオゾン層微量成分のミリ波分光観測

落合  啓

通信総合研究所
電磁波計測部門
SMILESグループ

ユーレカ(エルズミア島、カナダ)

2002年1月〜3月

[目的]ミリ波分光計によって北極オゾン層の一酸化塩素(ClO)などの濃度を測定する。
[概要]通信総研開発のミリ波分光計が、2000年に、カナダユーレカに設置された。調整、校正を行い観測を実施する。

A-6

大気科学

高緯度地帯強風域における固体降水量評価

大畑 哲夫

北海道大学
低温科学研究所

バロー(アラスカ)

通常の降水量観測では、風による捕捉損失、降水量計の漏れによる損失、捕捉水の蒸発などにより、観測誤差が大きいことが指摘されている。そこで、WMOによりSolid Precipitation Measurement Intercomparison プロジェクトが1985年以来実施されてきた。北極域では、降水量が少ない上に風が強いため、降水は吹雪とともに発生することが多く、計測不可能な微量な降水が看過され、誤差を招いていると考えられる。そこで、本観測は高緯度強風帯における降水量の正確な測定法の確立を目指して行うものである。

A-7

大気科学

シベリアにおける森林上空のCO2濃度の観測

町田 敏暢

国立環境研究所

トムスク(ロシア)

2001年9月〜10月

[目的]大気境界層から自由対流圏へのCO2の輸送過程を明らかにする。
[概要]タワーを用いたCO2濃度の連続観測と航空機を用いたCO2濃度の空間観測を行う

A-8

大気科学・海洋生物化学

大気中のDMS測定(と拡散モデル開発)

田中 教幸

北海道大学大学院
地球環境研究科

アラスカ湾北部、その他アラスカ周辺域

海水、海氷中のDMS(ジメチルサルファイド。硫化ジメチル)は、大気中に放出されたのちに酸化分解を受け、メタンや亜硫酸ガスなどになる。このうち特に後者にあっては硫酸エアロゾル核となり、北極低層成層雲の生成に強く関与することが指摘されている。そこで、海水や海氷中における生物活動と強く関係するDMSの生成過程や、大気中への拡散過程を明らかにし、拡散過程のモデル化を図ることを目的とする。

A-9

大気科学

ニーオルスンにおける温室効果気体観測

森本 真司

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

ニーオルスン(スバールバル諸島)

通年

北極域における温室効果気体の変動を明らかにする。

A-10

大気科学

ニーオルスン基地での雲・降水・エアロゾル観測

和田  誠

国立極地研究所

ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年4月〜

[目的]北極域のエアロゾル、雲、降水量の変動特性の長期観測および2002年3月の航空機観測に同期した集中観測
[概要]これまで中断が多かったニーオルスン基地でエアロゾル、雲、降水の観測を9月から実施する。季節変動、年々変動のための長期データを取得する。また2002年の航空機観測(日本、スバールバル間)にあわせて、更に多くの種類のデータを収録する集中観測を実施する。

A-11

大気科学

ノルウェー海周辺での北極気象擾乱の観測

遊馬 芳雄

北海道大学大学院
理学研究科

ベアーアイランド(ノルウェー)、ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年10月〜2004年6月

[目的]ノルウェー海周辺の気象擾乱の構造や活動度、水循環の様子をとらえる。
[概要]冬期間でもOpen Waterが存在しているノルウェー海に位置するベアーアイランドに鉛直ドップラーレーダーとマイクロ波放射計を設置しデータを得る。より北に位置するニーオルスンでの鉛直レーダー、マイクロ波放射計データと比較することによって、気象擾乱の構造と季節的な活動度、水循環や降水機構に関しての知見を得る。

A-12

大気科学・雪氷学

フィンランドのタイガ地域における大気−雪氷相互作用の研究

佐藤 篤司

防災科学技術研究所
長岡雪氷防災研究所

ケボ(フィンランド)

通年

長期自動観測により気象と積雪の関連を明らかにするとともに融雪期の現地有人観測により融雪過程を明らかにする。

A-13

大気科学

北極大気エアロゾルと対流圏水蒸気の高度分布の観測

柴田  隆

名古屋大学大学院
環境学研究科

ニーオルスン(スバールバル諸島)

2001年12月〜2002年2月

[目的]ライダーを用いて北極エアロゾルの出現状況(高度分布、光散乱の波長依存性、偏光解消度)を詳細に得る。Snow Whiteの性能を確認する。
[概要]12月後半から2月前半ニーオルスンに設置しているライダーを動作させ、上記エアロゾルのパラメータを観測する。Snow Whiteは1月後半に2、3回放球する。

A-14

高層気象

マッキンリー気象観測

大蔵 喜福
Harold Solomon

日本山岳会科学委員会

マッキンリー山(北緯63度04分737、西経151度01分743、標高5715m)(アラスカ)

2001年10年間の観測年を一区切りとし、センサー等一時回収、新規機器で新しく第2次観測開始のため、架台設置、整備にて、6月3日〜20日当地におもむき13年度活動は終了しました。

高層の大気、気象データを収集し、地球規模の自然環境研究者にオープンにして、役立ててもらう。空気サンプリング等にまで、観測分野を拡大する予定です。(当初の目的は、気象遭難や登山戦略に役立てるデータを集めることであった)
来年度より風速センサーをSolid Stateタイプに変更するためテスト中(Valdezにて)また、データをサテライト通信でという意向があり、計画を練っています。

U-1

超高層物理学

ALISネットワークによるオーロラ・大気光総合観測

麻生 武彦

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

キルナ(スウェーデン)

2001年10月〜2002年3月

我々は、従来からスウェーデン・キルナのスペース物理研究所(IRF)との国際共同により、キルナ周辺でのALIS多点撮像ネットワークシステムによるオーロラ・夜光、PSCの3次元構造復元のためのトモグラフィ観測研究を行っている。現在、6点でのトモグラフィ観測ならびにEISCATレーダーおよびヒーティング、衛星との同時観測等を通じて、オーロラや夜光などの3次元構造の復元に成果を得ている。

U-2

超高層物理学

アラスカ・ポーカーフラットにおけるイメージング・リオメータ実験

村山 泰啓

通信総合研究所
北極域国際共同研究グループ

ポーカーフラット(アラスカ)

通年

[目的]イメージング・リオメータによるCNA(銀河雑音吸収)の測定から、下部電離層の擾乱の水平構造などを測定する。
[概要]1995年10月に開始したポーカーフラット・イメージングリオメータは、200年7月現在、世界最大のアンテナアレイとメインビーム数をもち、主に電離圏D領域の電離増加によって生ずる銀河雑音電波の吸収量(CNA)の水平分布を1秒ごとに、水平分解能最高11kmで、水平範囲400km×400kmの範囲を観測する。

U-3

超高層物理学

アラスカ・ポーカーフラットにおける中間圏・下部熱圏中の水平風・電子密度のMFレーダー観測

村山 泰啓

通信総合研究所
北極域国際共同研究グループ

ポーカーフラット(アラスカ)

通年

[目的]MFレーダーにより中間圏・下部熱圏(MLT)水平風速の高度プロファイルから、大気波動や化学・電離過程との結合の研究を行う。
[概要]1998年10月に開始したポーカーフラットMFレーダーにより、電離圏D領域の分反射エコーを用いて相関(FCA)法による水平風速推定を行う。また、差分吸収法(DAE)によるD領域電子密度推定も可能である。これらのパラメータから高緯度中間圏・下部熱圏の大気波動や波動間相互作用、多地点との比較による波動モードの推定などを行う。

U-4

超高層物理学

EISCATレーダーによる北極域超高層電磁環境変動の研究

EISCAT科学連合

EISCAT Scientefic Association

トロムソ(ノルウェー)、キルナ(スウェーデン)、ソダンキラ(フィンランド)およびロングイヤービン(スバールバル諸島)

通年

本研究観測はEISCAT科学連合の一加盟国として、スカンジナビア北部のトライスタティックISレーダー(EISCAT KST Radar)、さらに高緯度のスバールバルのISレーダー(EISCAT Svalbard Radar, ESR)によるレーダー観測を軸として、周辺の諸地上観測施設との同時観測により、太陽風エネルギーの地球磁気圏への流入機構や太陽放射エネルギーとその擾乱が極域電磁環境及び中層大気環境の変動に与える影響を調べるものである。個々の観測は、国内共同利用研究者の申請が、国立極地研究所非干渉散乱レーダー委員会のもとにある名古屋大STE研究所北極レーダー委員会での検討を経て実施される。今年度は17件の観測申請がなされている。

U-5

超高層物理学

EISCATレーダーとこれに呼応したレーダー、地上光学観測による極域中層大気・熱圏における大気潮汐波・惑星波動の観測

麻生 武彦

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

ロングイヤービン(スバールバル諸島)、トロムソ(ノルウェー)

未定

EISCATスバールバルレーダーとメインランドのEISCAT-KSTレーダー観測を軸に、北極域の各種レーダー、特にSSR(SOUSY Svalbard Radar)、Super DARN HFレーダー、トロムソのMFレーダー、キルナのESRADレーダーあるいは夜光スペクトロメータなどの地上光学観測による同期観測を行い、極域中層大気・熱圏の大気潮汐波などの惑星スケールの大気波動の様相を明らかにする。

U-6

超高層物理学

イメージングリオメータ観測

西野 正徳

名古屋大学
太陽地球環境研究所

ニーオルスン(スバールバル諸島)

連続及び2001年8月6日〜9日

銀河電波の電離層吸収量を2次元的に測定することによって、オーロラ粒子降下領域を探り、粒子降下の起源の磁気圏でのエネルギー粒子の運動・ダイナミクスを研究する。観測は1991年より継続して実施している。観測データ収納用光磁気ディスクの交換をノルウェー極地研究所に依頼している。

U-7

超高層物理学

MFレーダーを用いた中間圏大気ダイナミクス

野澤 悟徳

名古屋大学
太陽地球環境研究所

トロムソ(ノルウェー)

通年24時間定常

中性風の観測

U-8

超高層物理学

オーロラスペクトログラフによるオーロラ・夜光の分光観測

麻生 武彦

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

ロングイヤービン(スバールバル諸島)

2001年10月〜2002年3月

時間的に激しく変動するオーロラや微弱な大気夜光のスペクトルを、広い波長領域で、広い空間にわたって、高い時間分解能で観測する。これにより、パルセーティングオーロラのスペクトルや、カスプ域の昼間オーロラのスペクトルの空間的構造、中性大気温度などについて重要な知見を得る。新たに開発されたオーロラスペクトログラフは、F1.4、f=6mmの魚眼レンズを対物レンズとし、子午面を投影するスリット、コリメーター光学系、600本/mmのグリズム、撮像光学系および冷却CCDカメラから構成される。180゜の視野角、420-730nmの波長範囲、1nmの波長分解能、および600nmで0.06cts/R/sec/pixelの感度をもつ。

U-9

超高層物理学

環太平洋地磁気観測

湯元 清文

九州大学大学院
理学研究院

コテルニー島、チョコロダーク、ティキシィー、ズリヤンカ、マガダン、パラツンカ、ポポフ島他47地点(シベリア)

2001年4月〜2002年3月(24時間連続観測)

[目的]北米、シベリア、日本、東南アジア、オーストラリアの環太平洋域と南米、アジア、アフリカの磁気赤道域の多点同時観測から、太陽風−地球磁気圏相互作用に伴う擾乱の地球大気遷移圏までの輸送・結合、変換過程を解明する。
[概要]全地球的規模の地上ネットワーク観測から、変動時空間的解析研究を実施する。

U-10

超高層物理学

小型気球搭載光学センサーによる北極域上部成層圏オゾンの観測

岡野 章一

東北大学大学院
理学研究科
惑星プラズマ大気研究センター

ニーオルスン(スバールバル諸島)

未定

本研究は、気球搭載センサーにより成層圏オゾンの高度分布の観測を北極域スピッツベルゲンにおいて行い、国内の三陸において行われる同じ観測と結果を比較し、オゾン分布にあらわれる緯度による相違、人間起源の原因を含む長期変動、およびオゾンをトレーサーとする成層圏上部の大気波動を明らかにすることを目的とする。観測装置は2チャンネルの簡単なフォトメータで、拡散板を通して入射する太陽光をビームスプリッターで2方向に分けて、一方は300nm付近のオゾン吸収をうける波長のみをフィルターで分離してフォトダイオードで検出し、もう一方は420nm付近のオゾン吸収をまったくうけない波長帯をフィルターで分光しフォトダイオードで検出する。オゾンチャンネルと可視チャンネルはまったく同一視野をみるので、装置ゴンドラが揺れて太陽入射角が変化してもオゾンチャンネルの観測地を可視チャンネルの観測地で割算することにより、紫外線量の正しい高度変化が得られる。紫外線量は気球が高度を上げるにつれ、頭上のオゾン全量が減少するために増加する。したがって紫外線量の高度変化からオゾン高度分布を求めることができる。観測装置は宇宙研が開発した小型薄膜気球BT5型に搭載され高度40km以上に到達可能である。高度30km以上は通常の化学式オゾンゾンデでは大気吸い込み用ポンプの効率が低下するため、光学式がより信頼性が高い。北極での観測はドイツのアルフレッドウェーゲナー研究所のDr. Hartwig Gernandtとの協同研究として1994年に始めてニーオルスンでの放球実験が行われ、以来13機の放球が実施されている。現在では、ドイツ側がテレメータシステム、GPS位置決定システム等を独自に用意し、日本から観測装置と気球を送れば彼等の手でニーオルスンでのヘリウムガス充填、放球、データ取得が行われるようになっている。北極域では毎年2機程度の放球を行っている。

U-11

超高層物理学

スバールバル流星レーダーによる大気ダイナミックスの観測(NSMR-NIPR-Nippon/Norway Svalbard Meteor Radar)

麻生 武彦

国立極地研究所
北極圏環境研究センター

ロングイヤービン(スバールバル諸島)

連続

干渉計方式の流星レーダーにより、流星飛跡の運動および拡散の計測をもとに、高度80-100km域の中性大気風および温度の連続観測を行い、極域中間圏・下部熱圏の大気ダイナミックスならびに大気の力学的結合に関する研究を行う。10月に現地での機器調整を行う。