南極観測船「しらせ」の?

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昭和基地はどこにありますか?
南緯69度、東経40度の南極大陸から西に約4km離れた東オングル島という小さな島にあります。
南アフリカ南端の都市ケープタウンの遥か南に位置しています。
「しらせ」が昭和基地まで行くのにどの位時間がかかりますか。距離はどのくらいありますか。
「しらせ」は、毎年11月14日に東京を出港しオーストラリアのフリーマントルに寄港し燃料や生鮮野菜などの食糧を補給した後、暴風圏や海氷域を突破して12月中旬頃に昭和基地の近辺に到着します。
東京から昭和基地までは、直線距離で約14,000kmも離れています。
砕氷船は、どのようにして氷の海を進むのですか?
砕氷船は、船体を氷の上に乗り上げ砕氷船自身の重さで氷を砕いて航海します。
氷が厚いと連続的に氷を砕いて進むことはできません。その時は、船をいったん200~300mくらい後退させ、再び最大馬力で前進して氷に体当たりするとともに氷に乗り上げる格好で氷を砕きます。この後退と前進の繰り返しの一連の砕氷行動をチャージング(またはラミング)と言います。
一回のチャージングで進める距離は数10mから数100mです。昭和基地に接近するのに「しらせ」はチャージング砕氷を行いますが、チャージング回数は氷の状況によって大きく異なります。
これまで「しらせ」は、昭和基地の往復に4000回以上のチャージングを行った砕氷行動の年もあります。4000回を越えるチャージング回数は、外国の砕氷船のそれと比較しても格段に多い回数で、昭和基地周辺の海氷域が厳しい場所であることが窺い知れます。
「しらせ」はどのくらいの砕氷能力を持っていますか?
「しらせ」は、氷厚約1.5mまでの氷を時速約3ノット(時速5.6km)の速度で連続砕氷して進むことができます。
「しらせ」の大きさはどのくらいありますか?
「しらせ」は、船長138m、船幅28m、基準排水量12,500トンです。世界でも最大級の砕氷船です。
海の氷は厚いのですか?

海の氷は、流氷と定着氷とに大別できます。板状の大きな氷が割れて海に漂っている氷の群れを流氷といいます。日本でも冬季にオーホーツク海から流れ出て北海道の宗谷海岸などに見られる氷と同じです。
定着氷は、沿岸近くに見られる氷で岸と連結している海氷のことです。定着氷は夏でも融けない場所があり多年氷と呼ばれる海氷域もあります。多年氷は厚さ3~5mに達することもあります。一年氷はせいぜい約1.5mの厚さです。

定着氷の縁辺部が割れ砕けて重なり合うと、時には数kmから数10kmにわたり、厚さ5~10mもの乱氷帯(ハンモックアイス)と呼ばれる海氷状態になることもあります。このような海氷状態になると大型砕氷船でも海氷航行が困難になる場合が起こります。
昭和基地の沖合いは、約50~60海里(約90~110km)にわたり一面に定着氷域が広がり、その縁辺部には乱氷帯が発達することがあります。「しらせ」は、こういう海氷域で大変難航いたします。

「しらせ」はヘリコプターを積んでいますか?
「しらせ」は、大型のヘリコプターを2機搭載しています。ヘリコプターは、「しらせ」から昭和基地や南極大陸の輸送拠点、あるいは、遠く離れた野外調査の観測拠点などに物資と人員を輸送するのに使用します。
ヘリコプターは、この他にも海氷の状況を偵察したり、昭和基地で排出された廃棄物の持ち帰り輸送などのいろいろの目的に使用されて、南極では大活躍します。
「しらせ」で輸送する物資には、どのような物がありますか?
「しらせ」は、観測隊の物資・約1000トンを輸送しています。このうち約60%が越冬用の燃料です。
一般の物資は、雪上車と発電機など機械部品、観測用の機材、建築資材および食糧などです。
「しらせ」に積載した物資は全てヘリコプターで昭和基地に運ぶのですか?
観測隊の物資には、ヘリコプターには搭載できない大型物資もあります。
観測隊の大型物資や重量物を運ぶために、「しらせ」は昭和基地近くの安定した氷上に物資を降ろします。氷上に降ろされた物資は、観測隊員が運転する雪上車で昭和基地まで氷上輸送します。
大量に輸送する燃料は、ヘリコプターで運ぶだけでは効率が悪いので、接岸した時に「しらせ」から直接昭和基地の貯油タンクに直接パイプで送油します。
船の代わりに飛行機は使えないのですか?
飛行機を使えるのは、観測隊員の輸送だけです。それも昭和基地に滑走路 がないので、基地から20kmほど離れた氷の大陸までですし、大型の飛行機がな いので限られた人数の隊員しか利用できません。
また1000トンもの物資は飛行機では運べず、船が必要なのです。