南極では地球にいながら宇宙探査ができる

月や火星の岩石を手にする

16000個の中で十数個!
稀少隕石と呼ばれる他天体の石

巨大な隕石が月や火星に衝突すると、岩石に一部が宇宙空間にはじき出されてくる。月隕石や火星隕石は、そうやって地球に到達した惑星の岩石で、地球にいながら地球以外の天体の石が手にでき、その天体の構造などを調べることができる。

 

解説

他の惑星からきた岩石や宇宙塵
国立極地研究所 小島先生のお話

月隕石

アポロ11号で人類ははじめて月の石を持ち帰った。月隕石は月から飛んできた石で、南極からは16個が発見されている。その中の9個は、日本が持っているのだ。

火星隕石

火星隕石はこれまで30個ほどが見つかっていて、その半数は南極の隕石だ。火星隕石は、火星に水がある、生命が作り出す物質を含む、などの研究が話題を呼んでいる。幅が29cmで13.7kgあり、世界で2番目に大きな火星からきた隕石だ。

解説(稀少隕石)

地球にいながら手にできる他天体の石
月隕石

Yamato-86032, 648.43g, anorthositic regolith breccia (lunar).

月では29億年前まで火山活動があり新しい岩石が作られていたが、この隕石の岩石の年代は44億年と非常に古く原初の状態を保っている数少ない月試料の一つ。月隕石としては非常に大きなもの(648g)で、マクロ的な組織を観察するのに非常に適した試料だ。

地球にある火星起源の唯一の物質
火星隕石

Yamato 000593 (Yamato 000749, Yamato 000802とあわせて総重量15kg)

岩石の年代は13億年前でたいへん若く、その時代まで活動していた天体で、内部に含む窒素が通常の大気中のものよりも重く1976年のバイキングで測定された火星大気に酷似していることから、火星起源の隕石と判断された。火星隕石の中に生物活動のこん跡があるという研究があるが、まだ明らかではない。